ＨＹＵＧＡ ＰＲＩＭＡＲＹ ＣＡＲＥ(7133)のIPO新規上場情報

在宅訪問薬局事業。福岡本店。時流に乗った事業で業績の成長性も感じる。セクターは小売業。

マザーズ小型案件で業種もよく優良案件に見えるが、ここ最近のIPOの弱さと過密スケジュールとの兼ね合いが心配。

売出株式比率が高くVCの売出が多い。さらに残り半分をロックアップ解除（1.5倍）売り圧力として警戒。

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

福岡県に本店を持つ在宅訪問サービス。地域包括ケアは高齢化社会で必要性高い。
九州地方で着実にビジネスを広げ、上場後全国区になるか？

上場ラッシュ時というのは初値に対してはやや割引では考えたい。
12月20日は3社同時上場となる。

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2022年3月度、単体予想EPSは96.52円。
想定価格2,510円から計算される予想PERは約26倍。

業績の成長性を考えると妥当な価格設定だが、
小売業セクターの薬局ビジネスの中ではやや割高感もあり。

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約8.81億円（想定価格ベースOA分含む）の小型IPO。
上場市場は東証マザーズ市場。主幹事はみずほ証券。

売出株式比率83.6%と売出多め。売出元はVC勢は半分売り出す。
オファリングレシオは低めで、VC放出後の成長期待が出来るかどうか？

VC保有の残り半分はロックアップ1.5倍解除で掛かっているので1.5倍価格は目安の一つになりそう。
むしろVCは売り抜けてもらって、そこからの勝負なのかもしれない。

ストック・オプションの未行使残は上場後すぐは行使対象が少なめ。
初値に対しては影響薄に見える。

吸収金額10億以下の成長企業ということで、需給面では大丈夫そうに見える。
一方、小売業セクターでは割高感もある中で、初値高騰のような買い意欲もなさそう。

４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

サービスとしては非常に需要の高そうなビジネスで、九州から全国展開していくスケールの雰囲気もある。
まだまだ成長予測ができそうで、規模が小型のうちに保有したい人も多そう。

箱物の老人施設がボコボコと建っている世の中だが、そろそろ訪問系サービスのシフトが増える時代か？
オンライン診療の普及も含めてケア事業もソーシャルディスタンスを保ったものが増えそう。

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

12月上場ラッシュのIPOでは小型のため、買い分散傾向でもやや安心できるIPO。
ただし小売業セクターとするとやや割高感の価格設定が微妙なところ。
VC放出系でもあり、ロックアップ解除のことも考えるとあまり高値になるのも想像できない。

人気化しそうなタイプではないため、初値そこそこから事業に対する期待が強ければ、
VC放出しきったあとに市場で投資した人たちの戦場となるか？

業績が良い小型マザーズIPOが初値で苦しいと、他の銘柄もしんどいので、
ここはすんなりプラススタートを期待したいところ。ただ、何処まで上がるかは判断が難しい。
最終評価はB評価とする。

全体考察
総合得点は6点で、私のBBスタンスはB評価です