CINC(4378)のIPO新規上場情報

もともとは検索流入SEO対策としてキーワード系のデータソリューションを提供。そこからAI処理などを追加、データドリブンマーケティング企業として伸びていそう。

SaaS型でソフトウェア提供しているのも、昨今の人気の業態。

業績しっかり、価格面はAI系比較なら割安。アドテク系なら割高感ありなので、なんとも判定し難い。

株主構成はシンプルでベンチャーキャピタルなどの出資なし。

中規模案件だけど初値高騰を期待したいところ。

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

比較的人気の高いアドテク系企業で、ビッグデータ解析・AIも一応加味。
上場は10月下旬で、この1社のみとなるので自ずと注目度は上がりそう。

スケジュール的にも久々のマザーズ成長企業のIPOという流れにもなっている。

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2021年10月度、単体予想EPSは37.31円。
想定価格2,850円から計算される予想PERは約76.39倍。

かなり見込まれた価格設定という気もしないが、成長率も高いので大丈夫か？
技術的なサービスが一応あって、年々業績を伸ばしていることから期待されそう。

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約27.2億円（想定価格ベースOA分含む）の中型IPO。
上場市場は東証マザーズ市場。主幹事はSMBC日興証券。

公募売出比は４：６程度で若干売出が多い。オファリングレシオは高めの標準範囲内。

既存株主にはベンチャーキャピタルの出資なし。ロックアップも価格解除なしのきつめ。
ストック・オプションの未行使残は27.5万株程度が52円価格。
気になるのはストック・オプションのボリュームとその行使価格か？

VCの息がかかっていないのは、上場後に買いやすい面がありそう。

マザーズ・中型ながら技術系のネット企業なら需給面で問題なさそう。
特に売り圧で大きな問題点がないのも好感できる。

４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

アドテク系で、最近流行りのビッグデータ解析・AI・サブスクスタイルなどが事業に盛り込まれている。
業績も良いことから人気を後押ししそう。

同業種（AIやビッグデータ活用系）では軒並み高PERで、上場後の株価も悪くないだけに続く結果になりそうな雰囲気。

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

スケジュールにも恵まれ、スペック的にも初値向きで、
さらに短期的なセカンダリー勢も集まりやすそうな内容（VCやロックアップの状況から）

ここ最近の弱いIPO地合いの中で、一相場作る可能性も。
これといって前後にマザーズの成長企業のIPOがなく、10月下旬の単独上場。
タイミング的な良さが目立つ。

総合評価はA評価で、やや値がさなところからの初値高騰で1枚あたりの高利益を期待したい。

全体考察
総合得点は8点で、私のBBスタンスはA評価です