Geolocation Technology(4018)のIPO新規上場情報

東京証券取引所TOKYO PRO Marketの上場銘柄（2020年12月上場）の鞍替え上場。福岡証券取引所Q-Board市場へ単独上場。

かなり特殊性の高い情報を扱う企業で業種としての面白みはある。

地方市場上場銘柄は初値はそこそこで落ち着き、後日中身が注目？されて仕掛けられる銘柄が多い。こちらもそのタイプか？

公募株1000枚の争奪戦チケット。参加者限定型IPO。

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

福証Qボード単独上場の地方上場銘柄。
主幹事もエイチ・エス証券で、東京PROマーケットからの鞍替え上場。

上場日は参加者が限定的で注目度的にはやや劣るかもしれない。
ただ、上場日は9月中旬の単独上場。まわりにIPOがない日程はいいタイミング。
本社は静岡県三島市。

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2022年6月度、単体予想EPSは115.37円。
想定価格2,030円から計算される予想PERは約17.6倍。

業種や業績から判断すると想定価格には割安感がある。
ただ事業が特殊に見え、今後の需要の高まりからの成長力予想が必要か？

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約2.33億円（想定価格ベースOA分含む）の極小IPO。
上場市場は福証Qボード市場。主幹事はエイチ・エス証券。

売出なしの公募1000枚の希少株。オファリング・レシオは低めの標準範囲。
公募株の希少性は非常に高い。

既存株主にベンチャーキャピタルなどの出資は見当たらない。
筆頭株主は社長ではなく、エンジェル投資家、さらに大株主にそのエンジェル投資家関連の資産管理会社。
ロックアップもあって短期的には売却しないだろうが、ロックアップ解除後いずれ換金売りはあるだろう。

ストック・オプションの未行使残は60,000株が200円で行使期間内。
この程度のストック・オプションがあるのは通常レベルか。

需給面では希少性が高いものの上場市場的に買いの量がどの程度になるかが焦点。
地方市場の上場は初値よりも、その後の動意付きから株価高騰のほうがよく見る。

初値ももちろん希少性の高さから需給面は問題なし。

４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

IPアドレスに目を向けたロケーション系のサービス。業績に成長力もあり上場市場を徐々に流動性の高いところにしている点で、
順調な成長を続けていると見れそう。技術はニッチな印象だが、どこかで一発を秘めるものはある。

ビジネスの不透明点から小さい上場スタート、どこかで大きく認知されて株価を伸ばす展開を期待。
ただ、今回はネット系である程度魅力を感じる人も多そうで、初値オーバーシュート気味もありえる。

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

期待度の高い小さな上場というイメージ。エイチ・エス証券主幹事で枚数少なく公募参加できればラッキー。
初値もとりあえずプラス見込みだが、高騰レベルがどこまでかは売買が少ないイメージなので掴みづらい。
出たとこの初値で十分という姿勢が欲しいところ。

上場後もいきなりの高騰を秘めているが、期待したほどの事業内容ではないと見られて
薄い出来高で上場銘柄として居座る可能性もある。

上場日が9月中旬はこの1社だけなので、注目度がスケジュール面で後押しとなるのは、
この銘柄にとっては非常にラッキーではないかと感じる。

総合評価はA評価としながらもA評価レベルの初値高騰期待はしないでおきたい。

全体考察
総合得点は8点で、私のBBスタンスはA評価です