デリバリーコンサルティング(9240)のIPO新規上場情報

小型のDX支援企業。IPOスペックはとても良いが、このところのIPO地合いでは、この手の業種の初値結果が苦戦気味。上場時には雰囲気が変わっているかが焦点か？

地合いが悪くても、公募割れするような銘柄ではないので、第一印象では積極参加も控えめな評価にしておく。

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

DX化を進めるコンサル業。もともと注目度の高い業種だが、最近のIPOではいまいちなことが多い。
DX化でも他社との中身の違いぐらいは理解しておきたいところ。

上場日は連続上場の合間も単独上場。
6月のような酷い買い分散にはなりにくいスケジュール。

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2021年7月度、連結予想EPSは40.68円。
想定価格1,130円から計算される予想PERは約27.78倍。

特段高い想定価格ではなかったが、仮条件はここ最近の流れを見てか随分下げてきた。
理由が良く分からないぐらい弱気だが、素直に安くなったと受け止めたい。

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約14.7億円（想定価格ベースOA分含む）の中型IPO。
上場市場は東証マザーズ市場。主幹事はSMBC日興証券。

売出株式比率86.8%と売出がほとんど。オファリング・レシオは標準範囲内。

ベンチャーキャピタルからの出資は見られない。ロックアップもきつめ。
ストック・オプションの未行使残は90万株弱。そのうち83万株ほどが行使可能でボリューム大きい。
価格も100円で取締役の報酬といえば仕方のない部分だが売り圧力として意識したい。

中規模のIPOで、通常レベルのIPO地合いならまず問題ない需給と言えそう。
単独上場であることも幸いしそう。

４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

DX化を進めるコンサル業はIPOでも人気の高い業種だが、どうも最近の初値や株価が冴えない。
それを意識してか？仮条件も大きく弱気となり機運の低さが伺える。

DX化にも色々あって、市場の多いのはクラウド業務管理ソフトウェア提供だが、各企業のサービス中身まで見ておきたい。
こちらは自動化系が得意で「文章変換」「自動文書作成」「OCR」など業務改善が多い。

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

目を引くのが仮条件の異常レベルとも言える弱気感か？
上限で想定価格の16％割引、価格の桁が変わってしまっているので目立つ。
ただ、もともと悪い内容のIPOとは思っていなかったので前向きに狙い目と考えたい。

このところあまり強気になれない「DX支援、コンサル業」。
DXやコンサルといったキーワードだけでなく、実際にサービスとして何で解決しているかまで確認しておきたい。
こちらは「RPA」で業務改善・効率化するサービスが多い気がする。

売出が多く、やや売り抜け感もあるが初値はなんとかなると見てB評価で積極参加したい。

全体考察
総合得点は6点で、私のBBスタンスはB評価です