ペイロール(4489)のIPO新規上場情報

売出し(引受人の買取引受による売出し)に係る売出数のうち一部について、欧州及びアジアを中心とする海外市場(ただし、米国及びカナダを除く。)の海外投資家に対して海外販売が行われる予定

BPOサービス。従業員数が多い大手を得意としコスト削減を謳う。実際かなりの実績あり。

ファンドの大量売出しIPOなので人気薄になりやすいIPOスペックだが、主幹事野村證券で、ある程度業種業績に見どころがる会社なら、しっかりした初値結果が多いことから、第一印象としてはやや前向きに見れる案件。

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

給与計算などのアウトソーシング業。「フルスコープ型アウトソーシング」として
従業員の多い大手小売業などに強み。業態としての注目度は高そう。

上場日は6月IPOラッシュスタート日の22日で4社同時上場（リート1社含む）。

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2022年3月度、連結予想EPSは61.11円。
想定価格1,380円から計算される予想PERは約22.58倍。

野村證券主幹事ながら仮条件は想定価格上限と控えめになっている。
グローバルオファリングのため、ある程度妥当な価格設定か？

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約108億円（想定価格ベースOA分含む）のやや規模の大きいIPO。
上場市場は東証マザーズ市場。主幹事は野村證券。

売出株式比率93.7%とほぼ売出しIPO。VC勢が多額の出資をしておりイグジットIPOと言える。
売り出した後もVCの持ち分はそれなりに残るが当面90日のロックアップあり（価格解除要件なし）

ストック・オプションの未行使残も510円で60万株すべて行使可能だが、
このあたりは仕方のない部分で、やはりVC勢の持ち数の影響のほうが高そう。

地合い次第では買いが入らず苦しくなる。また4社同時上場ということで同日他社の銘柄も横目に考えたい。
個人的には同日で注目度が一番高そうな銘柄に感じるので、この規模感はこなすと予想。

４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

「マイナンバー関連」「働き方改革関連」としても今後需要が高まりそうな業種。
大手で実績があるだけに大型受注があれば一気に仕事は増えそう。

上場してVCの手垢が消えたほうが先々良いような会社に見える。縁の下の力持ち的会社。
一方、上場時の公募取得初値売り視点でみると五分五分の評価といったところ。

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

需給面で懸念点が高いIPO。それ以外は業績や業種もそれなりに評価できる。
野村證券主幹事でグローバルオファリング。それなりに納得感のある価格帯なので、
ひどい結果にはならないと判断。初値で微益になってほしいが、公募割れでも早い段階で公開価格奪還は見られそうな銘柄。

6月22日上場銘柄は4社ともに微妙銘柄が揃い踏みとなっており、
これを良し悪し分けて判断するのは難しいが、微妙の中でも食指が動く方の銘柄という見方。
最終評価はC評価も5点評価でBに近い判断とする。

全体考察
総合得点は5点で、私のBBスタンスはC評価です