イー・ロジット(9327)のIPO新規上場情報

昨年上場の「関通」と似たような物流コンサル・アウトソーシング企業。
EC増大に伴い業績好調の分野。

いちよし証券主幹事。想定価格ややや織り込んだ強気な模様。

3月の後半IPOということでスケジュール感も加味して最終的に考えたいが、一先ず欲しい銘柄。

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

昨年上場した「関通」に似ている物流アウトソーシング業。雰囲気も近い。
EC需要の高まりにより好調な産業で注目度は高い。

通常なら地味な内容ながら、今はどちらかというと注目IPOの部類として判断されそう。

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2021年3月度、単体予想EPSは47.04円。
想定価格1,500円から計算される予想PERは約31.89倍。

かなり強気な価格設定で割安感は感じない。
仮条件は上限が想定価格なので、想定価格ですでに一杯一杯に評価している感じがある。

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約15.7億円（想定価格ベースOA分含む）の中型IPO。
上場市場はジャスダックスタンダード市場。主幹事はいちよし証券。

公募売出比は6:4程度で若干公募が多い。オファリングレシオは高めの標準範囲。

ベンチャーキャピタルからの出資は見当たらない。
ただロックアップが全て1.5倍解除となっているので、1.5倍超えからは既存株主の売りが強くなってもおかしくない。

ストック・オプションの未行使残は10万株が288円で上場後行使可能。
特段大きなインパクトには見えないが、既存株主と合わせて売り圧力はそれなりにある。

需給面は普通といったところ。物流アウトソーシング業の業績は好調で今後の成長も感じられるので、
買い需要がかなり多そうなところが好感。

４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

昨年度のコロナ禍による強烈な地合いの悪化でIPOも苦戦した中、気を吐いた「関通」の活躍は記憶に新しい。
EC増大により物流アウトソーシング業は業績は今後も成長見込み。魅力は高いと言えそう。

一方、強気の想定価格ですでに上場時に織り込み済みな部分があるのは残念なところ。

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

好調な業種の物流系IPO。今の時期なら注目度も高く人気が出そう。
いちよし証券主幹事ということで公募割当の期待が低いところが残念。

初値は問題なくプラスになりそうだが、もともとは地味系のIPOの印象だし、
強気な想定価格で割高感も出ている。
公募株入手期待も少し薄いことから、妙味として少しマイナスしたいIPOと感じる。

参加できればラッキー、出来なかったら眺めて楽しむようなIPOか？

全体考察
総合得点は7点で、私のBBスタンスはB評価です