室町ケミカル(4885)のIPO新規上場情報

期数75期を迎えるというオールド企業。福岡県本店の医薬品製造（化学セクターっぽいが医薬品セクターに）。

業績は成長性がなく、利益も不安定。想定価格は野村證券主幹事ということで、IPOディスカウントは大きくならない。

IPOの魅力としては欠けると言わざる負えないが、このところのIPOは大型でなければ全て好調で地合い次第、主幹事次第の結果になりそう。

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

75期を迎えるオールド企業。医薬品セクターで医薬品製造がメイン。
福岡県本店。社名も「室町」とあったりと歴史を感じる事業。

IPO的には新規性がなさすぎて、注目度は薄いだろう。

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2021年5月度、単体予想EPSは74.33円。
想定価格770円から計算される予想PERは約10.36倍。

売上はほぼ横ばい状況。利益も不安定で成長性なし。
さすがに野村證券でも強気になれないようで、通常のIPOレベルのディスカウント感はある。

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約13.1億円（想定価格ベースOA分含む）の中型IPO。
上場市場はジャスダックスタンダード市場。主幹事は野村證券。

売出株式比率34%と公募が多い。オファリングレシオはやや高め。
75年も続いた割には時価総額自体は低く見える。

ベンチャーキャピタルからの出資は見当たらない。
ストック・オプションの未行使残は92円で43万株ほどと量が多い。ただし行使は2022年3月から。

上場時には需給はなんとかなりそうなレベル。銘柄自体の人気は薄そうだがIPOというだけで人気する状況なら。

４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

すでに上場していそうな社名・事業の会社が今更上場ではIPOとしての魅力には薄い。
健康食品なども攻めているようだが、特徴にいまいち欠けて不振。やはり古臭い印象は否めない。

安定株をお求めの方には良いが、それなら尚更既上場銘柄を含めて選んだほうが良いということになり
やはりIPOとしての魅力評価は低い。

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

IPOの人気の勢いに任せて、初値微プラスで上場を迎えそうな地味系銘柄。
主幹事野村證券なので、さらっと上場を済ませて仕事をするイメージが強い。

人気もそれほどなさそうだが、主幹事からの当選期待はどんな銘柄でも薄いので、
とりあえず参加して貰えれば、初値でお小遣い程度プラスになればラッキーレベルで見ておきたい。

なお、歴史ある会社が想定価格ベースで時価総額30億弱の評価なので、
オファリングレシオも高めのことから狙いをつけたトレーダーが勝負してくる可能性はある。

全体考察
総合得点は5点で、私のBBスタンスはC評価です