ファンペップ(4881)のIPO新規上場情報

2019年12月に上場予定も延期となった。1年後に再び復活。

機能性ペプチドで抗体医薬品系になる（花粉症、皮膚疾患など）。アンジェスと共同開発で新型コロナウィルスのワクチン研究をしており、勢いで上場して資金集め？いかにもバイオベンチャーらしい動き。

前回上場予定時との変更点
主幹事：みずほ証券→SBI証券（変更）
公募数：4,505,000→2,739,700株（減少）
想定価格：315円→820円（倍以上）

直近で7月にVCなどから資金調達（630円）があり、ロックアップなしが多く5ヶ月で約200円抜きという荒技。

クリスマス上場で、まさしくクリスマスのギャンブル合戦といったところか？

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

アンジェス関連の赤字バイオIPO。2019年12月に上場予定も延期。
コロナ禍の火事場上場にも見えるが果たして？

クリスマス上場予定で、いかにもギャンブル的な銘柄。
なお主幹事「みずほ→SBI」になっているので注意。

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2020年12月度、単体予想EPSは-44.52円。
想定価格820円から計算される予想PERは約-18.42倍。

直近の7月にVCから630円で資金調達。そこから200円弱アップの価格は妥当とは言いづらい。
公開価格に納得感があるかはよくよく検討したい。
なお、仮条件は650～730円と大幅引き下げで割安感を見せたが通用するか？

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約25.8億円（想定価格ベースOA分含む）の中型IPO。
上場市場は東証マザーズ市場。主幹事はSBI証券。

全数公募による。オファリングレシオは標準範囲。

ベンチャーキャピタルからの出資や関連会社からの出資が多め。
ロックアップが掛かっておらず株価が高ければいつでも売り抜けてきそうで怖い。

ストック・オプションも乱発しており4～1,050円。4～200円行使が多くボリュームも大きい。
いまいちストック・オプションの状況を見ていても、投資するには割高感がある。

バイオベンチャーにしては吸収金額が小さく、また資金使途は研究開発に使われるとあるが、
上場時に買意欲が高まるとは思えない。かなり苦戦するのではないかと思っている。

４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

赤字バイオベンチャー代表のような銘柄。機能性ペプチド・・・、たしかに役に立ちそうだが、
思惑で株価が左右されるという超ギャンブル銘柄という印象。

上場自体も節操がないように、今後、追加の増資などを覚悟の上といったところ。
ハイリスク・ハイリスク・ハイリターン系ぐらいの気持ちで見ておきたい。

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

結局、仮条件は大幅に引き下げ、それでも節操のない上場でどれだけの人が支持するのか？
多くの上場銘柄がある12月IPOでわざわざリスクの高いところに参加する人はどれほどいるのか？

注目度の高さは12月の上場ラッシュの中では重要となるので、
その点では評価できるが、やはりリスクが高い銘柄という印象。

SBI証券主幹事となったことで、当選可能性は高いと考えられるが、
初値で報われるかどうかは、五分五分といったところ。

VC等が7月に630円で投資しているものが仮条件650-730円で投資できるなら
意外に値付けとしては投資会社よりちょっと高い程度で早めに参入できるという見方もできないことはない。

全体考察
総合得点は4点で、私のBBスタンスはC評価です