プレミアアンチエイジング(4934)のIPO新規上場情報

吸収規模が100億弱と大きめの化学セクター（化粧品販売）。
野村證券が主幹事ということで比較的しっかりとした結果になりそう。

直近の急成長はかなりのもの。この成長が続く見込みならば上場時の買い得感あり。

社名にあるように「アンチエイジング」で品質勝負のところがあり、瓶容器で価格上乗せなどしないのが強み。

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

10月後半IPO。2社同時上場となる。
コンシューマ向け製品でヒット商品があるため知名度は高そう。

マザーズ大型で化学セクターというのがどう評価されるか？

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2021年7月度、単体予想EPSは207.12円。
想定価格3,350円から計算される予想PERは約16.17倍。

急成長などを加味すると、同業種のPER比較で割安感を感じていたが、
仮条件は大幅な値上げ、なんと上限で4,000円超えの4,140円。

価格設定だけ見ると、なんだか人気が出て値上げした化粧品を買うイメージ。

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約90.5億円（想定価格ベースOA分含む）の大型IPO。
上場市場は東証マザーズ市場。主幹事は野村證券。

公募売出比は3：7程度で売出が多い。オファリングレシオは高めの標準範囲。

ベンチャーキャピタルからの出資は見当たらない。
売出元は創業者一族ということで、上場でのこのぐらいの報酬はあって然るべきか。
その後も保有株の殆どが創業者の資金管理会社の模様。

ストックオプションの未行使残は5円で2万株あり。安いが株数自体は少ない。

上場時の吸収金額の重たさはあるが、上場後は大株主が動かなければ需給安定様相。
IPOの好調状況を考慮すると、このレベルの吸収金額は問題なくこなしそう。

４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

ヒット商品の「DUO」などはネットでもドラッグストアでも、かなり幅を占めるぐらい売れていそう。
魅力は「化粧箱」に商品値段を転嫁させない商売方法。後発メーカーの強みか？
惜しくも上場廃止になったシーズ・ホールディングスにスタイルが似ている。

株主優待新設の可能性も高く、思惑から先に保有しておきたい層も多そう。

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

化学セクターで吸収金額も大きいとなればIPOでは初値はそれほど期待できないというのが通例。
ただし、ここ最近のIPO好調。直近IPOで似たような業種のI-neの状況も良くタイミングが良い。

その勢いに乗って仮条件を大幅引き上げてしまうほど・・・（野村證券主幹事というのもあるが）

直近の急成長は眼を見張るものがあり、勢いがもう少し続くだけでも割安感はある。
株式市場（IPO市場）の状況が良い今なら、積極的に参加しても大丈夫というのが総合判断。

化学セクターのIPOは長く持っておいても、意外に下値不安が低く
株主優待を享受しながら、じっくり育っていく可能性もある。

全体考察
総合得点は6点で、私のBBスタンスはB評価です