ティアンドエス(4055)のIPO新規上場情報

東証マザーズ小型のいちよし証券主幹事。
枚数が非常に少なくプラチナチケット系。

AI関連のソフトウェア開発が事業内容にあるが、実態はまだ売上規模小さい。これから期待できるかどうか？

取引先が「東芝・日立・キオクシア」で7割。これらのシステム開発がメインでそれだとあまり新規性は感じない。

個人的には引っかかる部分があるが、見た目上大人気で高騰IPOになりそう。

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

いちよし証券主幹事。お得意のIPOが少ない時期への隙間上場で自然と注目度が上がる。
枚数少なくプラチナチケット系。

業種もAIというテーマ性を含んでいることから、人気化してさらに注目の的の可能性。

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2020年11月度、単体予想EPSは142円。
想定価格2,650円から計算される予想PERは約18.66倍。

業績は急成長とは言えないが伸び基調の印象はある。
実態は大手企業へのシステム開発なので、上場後はAI部門などの新規広がりが成長の鍵。
成長見込みの部分を考えれば割安感はある。

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約7.34億円（想定価格ベースOA分含む）の小型IPO。
上場市場は東証マザーズ。主幹事はいちよし証券。

売出株式比率31.2%と公募が売り出しの2倍程度。オファリングレシオは標準範囲内。
枚数2500枚程度のプラチナチケット。しかも供給を絞りがちないちよし証券主幹事。
公募株は非常に貴重なものになりそう。

ベンチャーキャピタルからの出資は見当たらない。
ストックオプションの未行使残は上場時10万株程度算入。81円価格など行使可能性は高い。
ロックアップ解除に価格解除要件がないので売り圧としては見えてる10万程度ぐらいの意識で良いと考えられる。

需給面は抜群で売りが全く出ない案件として、初値はチキンレースの高騰吊り上げの可能性。

４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

大手企業向けのAIブレインをやっていると言えば聞こえは良いが、実態はまだまだ請負システム開発の印象。
もともと大手の半導体部門にいたところが別れて新会社となっている雰囲気。

とはいえ、やっている仕事が良いので別会社として抜け出して活躍しているということなら、今後も期待できる。
いい面で考えれば大手の引き合いも継続できて、新規成長部門も持てるというデメリット少なめの会社。

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

プラチナチケット系のIPOで死角の少ない会社。
現状の売上構成が大手半導体会社で大半を占めているのが気になる部分の一つ。

ただ、IPO的には需給抜群で間違いなく初値高騰。
売りの少なさから売り枯れを狙った初値高騰チキンレースが開催されそう。

上場時期もIPOが少ない8月の夏枯れ相場が味方しそう。
今年は全国で花火大会が中止となっているだろうが、大きな花火が見たいところ。

全体考察
総合得点は9点で、私のBBスタンスはA評価です