ロコガイド(4497)のIPO新規上場情報

電子チラシサービスの「トクバイ」運営。競合としては「Shufoo!」あたり。
業態は面白いが、業態にしては吸収金額が大きい。

想定価格はかなり強気、みずほ証券主幹事なので仮条件は地合い次第で弱気設定になる可能性。

面白いIPOだと思うが、同時上場や3月以降連続する混み合ったスケジュール感も気になる。

・4月上場予定が6月に延期
想定仮条件（1,600～2,000円）
2640→1,800へ大幅ディスカウント。

2ヶ月スライドですぐに上場予定にするところ事業に自信有りと見ても良いかもしれない。
上場日までにマザーズ指数がこのまま行けば、IPO枯渇感の状況も含めて健闘しそう。

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

4月IPOのスライド復活案件。6月中には3銘柄が該当。
上場日は3社同時上場となり、この銘柄が吸収額が一番大きい。

チラシの電子化ということで、技術面や業態での注目度は高そう。

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2021年3月度、単体予想EPSは38.53円。
想定価格1,800円から計算される予想PERは約46.72倍。

急成長が見込まれて高予想PERとなっている。
来期の業績予想も成長は見込んでいそうだが、広告自粛ムードの影響がどこまで？
4月上場時点に比べたら、大きくディスカウントしているので公開価格で折り込み済みか？

結果的に公募では割安と評価されるのかも知れない。

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約46.6億円（想定価格ベースOA分含む）の中型IPO。
上場市場は東証マザーズ。主幹事はみずほ証券。

全数公募による。オファリングレシオは標準範囲内。

ベンチャーキャピタルからの出資は見当たらない。
ストック・オプションの未行使残は125円、457円。株数は50万弱と多め。
既存株主は筆頭株主が90％保有でロックアップは1.5倍解除。
売り側の意識するところは1.5倍解除とストックオプション行使の２つ。

3社同時上場の中で吸収金額が一番大きいことから、需給面ではこの銘柄が焦点になる。
マザーズ指数が3月の下落から既に回復して伸びており、この勢い継続なら問題なさそう。

４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

電子チラシサービスは業態としては人気が高い。雰囲気としては電子書籍関連に近いか？
その他、ネット比較大手「カカクコム、ぐるなび」などとも比較されそう。

業態的に成長度高く高PERが多い業態と考えれば、生活により密着した電子チラシサービスは
まだまだ伸びしろが高いと感じる。電子化での「環境意識」「スピード」などメリットは高い。

また新生活様式に向けたサービスとして「込み具合お知らせサービス」も用意するなど、
便利なサービスも開発しているのも注目。

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

6月の復活IPOスタートは3社同時上場。
その中でも一番吸収金額が大きいロコガイドが初値結果ではIPOの状況把握の焦点になりそう。
4月のIPOが中止ラッシュになってからIPOを渇望する雰囲気は大きい。

規模も50億以下なら中規模のIPOで、マザーズの成長業種なら好調な結果になりそう。
3社がそれぞれプラスの結果になることを期待したい。
 
全体考察
総合得点は6点で、私のBBスタンスはB評価です