NexTone(7094)のIPO新規上場情報

JASRACの対抗軸として登場。著作権者、利用者ともにJASRACの対応に対して疑問視しているところから、こういったビジネスが活性化するのは魅力あり。
既存株主にはエイベックス子会社、アミューズなど音楽芸能関連多い。

現在は著作権関連の対抗軸として成長も、今後はブロックチェーン技術など技術面でも著作権を守るビジネスとして成長して欲しいところ。

評価は高くしたいが初値的には上場ラッシュの終盤で同時上場など響く可能性も。

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

著作権管理事業はJASRAC独占のような事業だったが、対抗枠として注目。
ビジネス的には新規性の注目よりも特殊性の注目が強い。

ただ、地合いの悪化、3月上場ラッシュの終盤同時上場では初値は苦戦を強いられそう。

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2020年3月度、連結予想EPSは63.96円。
想定価格1,880円から計算される予想PERは約29.39倍。

類似企業がほぼないため既上場企業との比較は難しい。
業績は好調に伸びていることを考えれば、やや割安感のある水準か？

地合いの悪さから仮条件を引き下げている。しかし割安感が初値に影響しにくい時期なので初値には意味が薄い。

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約20.1億円（想定価格ベースOA分含む）の中規模IPO。
上場市場は東証マザーズ。主幹事はSMBC日興証券。

公募売出は４：６程度で売出が若干多い。オファリングレシオも標準よりやや高め。
売り出し元はエイベックスなど、音楽関連会社が多く上場後は比較的長く持ちそう。

ベンチャーキャピタルからの出資はあるが少量。ロックアップも180日ときつめの状況。
ストック・オプションの未行使残は行使期間に入っているのは少量なので、こちらも上場後の需給には影響が少ない。

通常期なら需給面は問題ないレベルだが、今の時期に20億レベルの買いが入るか疑問。
上場日の地合い次第の印象。

４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

著作権管理ビジネスは期待度が高そうだが、これといって新技術が活かせてないのが残念。
しかし、大手音楽会社の請負があるため一定度の需要は手中に収めている。

今後は、さらに著作権管理引受元として案件を増やせるか？
そのためには魅力的な著作権管理の新技術や新特許的なものを出して欲しいところ。

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

応援したくなるけどIPO初値視点では不安も残る銘柄。
仮条件を引き下げてきて、弱気印象付けるようになったのはマイナス点。

3社同時上場の他の銘柄と比較すると、注目度や期待度が上なので、
あまり心配する必要はないのかも知れないが、プラスになっても微増程度に落ち着きそうな情勢。

地合いが回復して少しでも初値が上がることを期待しつつも、
逆の状況であれば初値公募割れまで覚悟したくなる銘柄。

この銘柄を総合評価B(６)程度まで下げないといけないことが残念。
 
全体考察
総合得点は6点で、私のBBスタンスはB評価です