バリオセキュア(4494)のIPO新規上場情報

もともとヘラクレスに上場していたバリオセキュア・ネットワークス（2006年上場→2009年廃止）の再上場案件。
ファンドによるイグジットIPO。公募株なし。
野村證券主幹事から2本立て続けにイグジット案件が出る。

こちらのほうが東証2部上場で、事業の割に成長性が見られないのが残念。
その代わり、想定価格では野村らしくない安めの値付けも感じられる。

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

東証2部上場予定のネットワークセキュリティ機器銘柄。業種は悪くないが地味。
むしろ社名の「バリオ」から「バイオ」銘柄と勘違いしそうな多そう。

再上場案件。イグジット案件。警戒レベルが高い銘柄として注目。

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2020年2月度、単体予想EPSは127.2円。
想定価格2,080円から計算される予想PERは約16.35倍。

野村證券にしては珍しく想定価格が妥当だった銘柄でつまり評価されていない銘柄。
そこに来て、野村證券にしては珍しく仮条件弱気。
安くてもいいからとにかく売りたい思惑が透けて見える。安物買いの銭失いか？

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約65.7億円（想定価格ベースOA分含む）の中規模IPO。
上場市場は東証2部。主幹事は野村證券。

全数売出によるイグジットIPO。オファリングレシオ83.9%。
売り出し元はファンド。過去にウィングアーク１stにも関連していた。

ファンドの出資は売出元の１社のみだが、売出後１００万株ほど手元に残る。
ストック・オプションの未行使残は500円価格で29.3万株ほどが行使期間内。

今の買いが入らない地合いでは、非常に厳しい船出となるIPO。

４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

業績を見ても分かるように売上横ばいで、減益傾向。
業種からすればもっと伸びがあっても良さそうだが、元気がない印象。

IPOの仕方もイグジット案件で悪く、魅力を感じる人は非常に少ないだろう。
上場で頓挫しているウィングワーク1stの方が業績状況はまだいいレベル。

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

微妙銘柄でも公募割れが続いているIPO市況では申し込む意欲がわかないIPO。
特に魅力的な部分がないのでパスで良さそう。
野村證券主幹事の銘柄にしては珍しく、値付けが安くなっているが既上場株もどんどん下がっている状況では厳しい。

申し込む人は、上場日までの地合い回復と、野村の意地に期待するのみ。
ただし、東証1部上場のフォーラムエンジニアリングでも散々な結果というのは知った上で考えて欲しい。
 
全体考察
総合得点は2点で、私のBBスタンスはD評価です