名南Ｍ＆Ａ(7076)のIPO新規上場情報

名証セントレックス単独上場。東海東京証券主幹事案件。
M&Aは中小企業の事業継承が困難なところが増えており、業界としては伸び様相。
地域密着で強く業績急上昇。さらなる伸びを目指して上場全国展開だが果たして？

想定価格には今期の急成長はあまり織り込まれていない様子。

評価はできるが、初値に関しては地方市場上場ということで買いの参加者が少なくなることがネック。

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

名証単独上場ということで注目度というか参加者は少ないIPO。
ただ１２月IPOのトップバッターになるのは良いスケジュール。

M&Aは最近のビジネスの中では流行りの一つ。

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2020年9月度、単体予想EPSは95.68円。
想定価格1,610円から計算される予想PERは約16.83倍。

今期急成長がまだ織り込まれていない価格設定で割安感は感じる。
全国展開の成長性は競合もあるだろうし判断が難しいが、現時点ではお買い得感。

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約8.14億円（想定価格ベースOA分含む）の小型IPO（市場的にはやや大きめ）。
上場市場は名証セントレックス。主幹事は東海東京証券。

公募売出比率は４：６程度で売出が多い。オファリングレシオは若干高目の印象。
もともと既存株主の持ち株比率が非常に少ない。銀行でも5,000株程度。

既存株主にベンチャーキャピタルからの出資は見当たらない。
ストックオプションの未行使残もなし。
売り圧力となるような上場前株主はほぼなく、上場後は筆頭株主の売出と初値組という印象。

需給面は地方市場という参加者の少なさを除けばかなりいい状況。

４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

M&Aは最近流行りの人気業種。事業継承などで需要も高いが、ここは地方密着が強みの印象。
全国展開でさらにキャパを広げることができるか？が課題点。全国の会計事務所にツールを提供して幅を広げていく模様。
ただ全国展開で「名南」の名を残すのか？

上場時点での急成長が信頼できるとすると魅力は高めと感じる。

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

デメリットの点を見ると地方上場で参加者の少なさが挙げられる。
業績予想が非常に良すぎるので、この真偽が地方上場ということでどうなのか見られそう。

ただ、東海地方のIPOに強い東京東海証券主幹事で業種もM&Aという悪くないビジネス。
上場目的は全国展開ということで前向き姿勢も評価できる。

上場前の株主が地方の銀行などが占め5000株程度しか持っていないので、
初値で買い込めば銀行よりも上の株主という独占欲も満たされそう（笑）。

上場スケジュールも含め需給も悪くないと見て、A評価に近い強気のB評価としたい。

全体考察
総合得点は7点で、私のBBスタンスはB評価です