ダブルエー(7683)のIPO新規上場情報

小売セクター、婦人靴特化。値ガサで吸収規模が大きい。
既上場よりは割安感は多少あり。
業績は好調で伸び盛りの印象。

IPO逆風だとリスクがやや高め。

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

婦人靴の小売販売、ショッピングモールなどに出店していて服飾小売チェーンが比較対象。
実店舗重視の靴販売は新鮮味がなく、やや斜陽な印象。IPOでは不人気か？

上場日が11月1日でその後に上場が見られない点では、スケジュール的な注目は集まる。

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2020年1月度、連結予想EPSは292.68円。
想定価格4,690円から計算される予想PERは約16.02倍。

今の成長を加味すればややディスカウント感を出した想定価格。
値ガサなためリスクが大きく感じるが、バリュー面ではそこまでリスクを感じない。

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約48.5億円（想定価格ベースOA分含む）の大型IPO。
上場市場は東証マザーズ。主幹事はみずほ証券。

公募売出比率は7:2で公募が多い。オファリングレシオも標準範囲。

ベンチャーキャピタルからの出資は見当たらない。大株主には外国人の名前が並ぶ。
ロックアップの掛かりなどは問題なしで、価格解除要件はない。

ストック・オプションの未行使残は上場後するに行使期間に入るのが38,000株程度で規模感からすれば小さい。

特に上場後に問題になりそうな売り玉はないのだが、今のIPO状況で小売セクターに50億規模の吸収金額は厳しいか？
初値に期待はしづらい需給内容と言えそう。

４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

厳しい小売チェーン業界で業績伸び基調で上場まで果たしているところは評価したい。
一方、婦人靴特化で伸びてきているので、キャパ的な伸びしろを考えると不安感はある。

公開価格が評価価格のような気がしてならない。成長期待低めで業績が崩れたときが怖い。
上場することで何かしらの優待新設ぐらいは期待できそう。ABCマートレベルの割引か？

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

IPO不調な時にはセオリーでいけば、小売セクターでやや規模が大きいのは厳しい。
11月の頭の上場でその後にIPOが見られないところだと参加したい意識が高まるが、
若干の割安性が感じられる以外には、あまり参加姿勢となる要素がない。

値ガサでリスクを取りたくない人はパスで良い印象。

下値のリスクはそれほどないレベルの業績だと考えるが、初値からインでも十分間に合うかも知れない。

全体考察
総合得点は4点で、私のBBスタンスはC評価です