あさくま(7678)のIPO新規上場情報

テンポスHDの子会社で親子上場となる。
上場市場はJASDAQスタンダード。
新規承認時から、株主優待発表あり（年間4,000円分）、想定価格では優待利回り約3.5%。

吸収規模も小さめなので、親子上場は気がかりながら上場時は買いが圧倒しそう。

外食小売が初値高いイメージはあまりないが、ここはややオーバーシュート気味に値が付きそうな予感。

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

店舗一覧を見るとお膝元の愛知県が圧倒的に多く、その他は東海地域・関東・近畿地区に一部出店。
全国区とは言い難いが、名古屋地域で知名度高い。
またテンポスHDの子会社として、既に株主優待使用可能店舗として有名。

個人投資家からの注目度は高そうだが、外食小売IPOの初値はイマイチなこともあるので警戒。

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2020年3月度、連結予想EPSは105.24円。
想定価格1,150円から計算される予想PERは約10.93倍。

成長を見せてきたが、売上がそろそろ止まりそうなところでの上場。
そのためか、ディスカウント感はしっかりと感じられるので買いやすい印象。

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約7.78億円（想定価格ベースOA分含む）の小型IPO。
上場市場はJASDAQスタンダード。主幹事は三菱UFJモルガン・スタンレー証券。

売出株式比率は低く15.6%。オファリングレシオも低めの設定。
筆頭株主テンポスHDが過半数の株を占める。売出もしないので、いずれ売り出したりはありそう。
当面はロックアップ180日と厳しいので初値に関しては影響薄い。

ストック・オプションの未行使残は50円価格で8万株強が行使可能など、
価格の安さは気になるところだが、枚数的には需給に対し気になるような影響とはならないかも知れない。

飲食系の資金使途が新規出店にしては、規模が小さいIPO。
子会社上場ということで上場しなくても出店費用はありそうで、この規模での上場なら需給面で余裕あり。
上場時の需給よりも、その後が親会社に支配される上場会社という展開が懸念材料。

４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

ステーキ屋さんといえば、現在は「いきなりステーキ」の興亡が記憶に新しい。
ここまでのジェットコースターのような流行変化はないと感じるが、外食小売はIPOでは実は不人気系。

株主優待などで、株としての魅力を高める戦略だと思うが、変な付加価値が付くことで、
逆にそういった物がなくなったときの本来の株価的な評価をされるのは怖いところ。

個人的には肉料理系の上場チェーン店にはある程度活躍して欲しい思いはある。

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

上場前に株主優待を発表していることもあり、IPO時には注目を集める上場。
また吸収規模も小さめなので、需給面で買いが圧倒しそうな雰囲気。
優待族の財布の紐は固いイメージだが、IPO価格やもしくはその付近で手に入るなら確保したい層は多い。
安値で確保したくても当面は株価が上がったままになりそう。

なお、初値に関しては新日本製薬と同日上場という、やや影響を受けやすい上場日というのは注意。

吸収規模の小ささが影響して、初値はオーバーシュート気味に高くなると予想。
その後は、ジリジリと値を下げるかもしれないが、根強い買い需要からそんなに安くはならないか？
結局、公募株で手に入れるのが一番美味しい銘柄。

全体考察
総合得点は7点で、私のBBスタンスはB評価です