日本ホスピスホールディングス(7061)のIPO新規上場情報

ホスピス（終末緩和ケア施設）運営。在宅にも力を入れている模様。ホスピスは料金高めで、金持ち向けサービス。
それでも入居率が高く、最後のお金を使う人も多い。

業績は急成長も想定価格に割安感はあまりない。ここ数年、ずっと需要があるが、今後老人のお金がない時代になると利用できない人が増えそうな印象もある。

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

ホスピス（終末緩和ケア施設）事業を展開。
高齢化社会による需要の高まりにより発展。

上場日は3社同時上場。注目度的には中程度。

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2019年12月度、連結予想EPSは42.44円。
想定価格780円から計算される予想PERは約18.38倍。

予想PBRも高めで、数字上は割高感あり。
成長性を加味し過ぎな印象はある。
さらに仮条件を上げてきたのは、またまた主幹事のKYなところがでている。

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約17.4億円（想定価格ベースOA分含む）の中型IPO。
上場市場は東証マザーズ。主幹事は野村證券。

売出株式比率81.6%と売出比率が高め。オファリングレシオも高めで売り抜け感あり。

筆頭株主がベンチャーキャピタル、さらに投資ファンド勢が多くの株を保有。
ロックアップは価格解除要件なしの90日。
多くの株を上場時に換金化するが、この姿勢をみると90日が過ぎればいつでも売ってきそう。

ストック・オプションの未行使残も多めで250円や500円価格。
500円価格では行使が先だが80万株以上もある。

ファンドが投資してきた事業でIPOによる換金化も上場目的の一つ。
上場規模的にもあまり歓迎されないかもしれない。

４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

ホスピスは終末ケアとして近年増えてきているが、非常に高価格で金持ち向けサービス。
それでもサービス利用率は高く、必要とされるサービスとされているのは感じる。

私の親族はサービスを見てみたが、結局親（本人）の希望で高い金を払いたくないと断念した。
事業としてはいいが、もっと身近なサービスになればいいのにと感じる。
という意味でファンドなど出資者が儲かってしまうIPOはちょっと残念。

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

3社同時上場のうちの一つ。その中では注目度は普通で、割高感が目立つ印象。
事業としては必要と感じられるが、IPOとしては出資対象としてどうなのかというところ。

仮条件も引き上げてきて、公開価格ですでに随分と成長が見込まれているし、
売り抜け側に利益が出るようにかなり仕組まれている雰囲気。

公開価格付近からやや少し上ぐらいに決着すれば上等ではなかろうか？
単価がやすいという点では参加しやすいけど・・・、というところ。

全体考察
総合得点は5点で、私のBBスタンスはC評価です