カオナビ(4435)のIPO新規上場情報

企業の人材管理システム系はIPOでは人気業態。クラウドや顔認証管理システムなど斬新さあり。
売上倍増中も翌期は黒転しない予想。

吸収規模はやや大きく20億弱。
IPO絶好調なら初値高騰期待するが、そうではなければ過度な期待は禁物になる銘柄。

第一印象でのBBスタンスは参加姿勢だが、初値高騰するかは地合いを見て判断。

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

クラウド利用で社内のマネジメントを行うシステム。
業態的には新規性がありIPOでは人気業種。

ハイテクな印象があり、注目度も高いか？
３月上場ラッシュ中の単独上場というのも注目度で後押し。

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2019年3月度、単体見込EPSは-31.65円。
想定価格1,780円から計算される予想PERは約-56.24倍。

IPOで類似企業としては昨年上場のチームスピリット。
赤字が続いている企業だが、売上が急拡大しており黒字反転は間近。
指標から割安性などを考えるような銘柄ではない。

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約17.8億円（想定価格ベースOA分含む）の中型IPO。
上場市場は東証マザーズ。主幹事は大和証券。

公募売出比は6:4レベルで公募が若干多い。オファリングレシオは標準。

ベンチャー企業らしくV.C.からの出資比率は高い。1.5倍価格でロックアップ解除となり注意が必要。
ストック・オプションの未行使残も5円価格が28万株あるなど確実に売り圧力として存在。

やや吸収規模が大きい点と、売り側が多く見える点は気になるところ。
それでも注目度の高い企業で、売上の成長力を見れば大丈夫か？

需給だけ見れば決していいとは言えない。

４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

クラウドによる従業員の勤怠管理やプロジェクト管理など、面白い独自システムが魅力。
売上が大きく拡大しており、導入していく企業も増えてきそう。

国の戦略の働き方改革にも通じるところもあり、テーマ性も高いか？

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

IPO公募申し込みとしては中規模だし、大和証券主幹事で狙い目。
初値期待自体は、吸収規模がやや大きい点、既存株主などの売り圧力などを考えると、
上場日の地合い次第で、大きく上下にぶれそう。ともあれ初値プラススタートにはなる可能性が高い。

IPOでは「企業向けシステム」「IT.クラウドなどのキーワード」「働き方改革というテーマ性」など
良い方向で注目される部分が多い銘柄。

赤字企業だが、売上の伸びを見れば安心感があるため問題ないだろう。
甘い期待をしながら、しっかりと公募株を申し込みたい。

全体考察
総合得点は8点で、私のBBスタンスはA評価です