日本国土開発(1887)のIPO新規上場情報

再上場案件。1999年会社更生法（倒産）と同時に上場廃止。20年ぶりの再上場。

企業の内容にしては単価も安く、吸収金額も小さめ。割安感を出してなんとか売りさばきたいという意図が窺える。

買い得感はあるが、IPO初値はそれ移行の動きに関しては、なかなか買い得感だけで上がらないことが多く、やはり再上場案件ということもあり警戒。

主幹事、三菱UFJモルガン・スタンレー証券。

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

時価総額的には東証１部上場案件となり、そうであれば規模が小さい印象。
スケジュール的にも前後一週間空いているのは好感。

とはいえ、再上場案件。業種としてもIPOでは人気に乏しいところ。

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2019年5月度、連結予想EPSは119.40円。
想定価格500円から計算される予想PERは約4.19倍。

予想PBRは１倍台以下。これなら買えるといった価格まで下げての状況と見える。
仮条件もほどほどで、買得を意識させる価格設定は評価したい。

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約77.3億円（想定価格ベースOA分含む）の中型IPO。
上場市場は東証１部or２部。一部上場となれば小型。主幹事は三菱UFJモルガン・スタンレー証券。

公募売出比は9:1程度で公募が多い。オファリングレシオは標準。
再上場案件ということでもっと売り出しが増えると思ったがそうでないのは好感。
さらに上位株主には180日のきついロックアップがかかっている。

関係会社の保有が多く、ファンド系の保有は見当たらない。
ストック・オプション制度もなし。

買い需要が分からないが、東証1部なら一定数の組入需要などを控えるため悪くない。

４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

過去に経営破綻した中堅ゼネコン。20年ぶりの再上場となるためイメージは悪い。
建設業に対するIPOの人気も乏しく、新規性にも乏しい。

成長率もかなり低く、成長性期待よりかは堅実性を意識する銘柄。

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

初値高騰を期待するよりかは、下値の固さからじっくりと長期的に値上がりを期待する銘柄。
IPOファン向けの銘柄とは言いにくい。

ただし、再上場案件にしては新規投資家に対して買い得感を演出した状況になっており、
ワンコイン価格ならお買い得感がある。

初値は500～600円のレンジで、手数料を引いてようやくお小遣いが出るかの雰囲気か？
枚数が多いので複数枚取得で、しっかり利益を出せれば勝負銘柄になりそう。

3月上場ということもあり、ゴールデンウィーク前までには利確ポイントが必ず来そうな銘柄なので、
中期の投資ができる人にとっては面白い銘柄かも知れない。

全体考察
総合得点は5点で、私のBBスタンスはC評価です