スプリックス(7030)のIPO新規上場情報

6月最終日上場、野村證券主幹事、時価総額的に東証1部上場予定。
塾経営大手で教育サービス事業豊富。
過去に炎上したアプリ「ゴルスタ」運営。

売り出し元は全数社長で、社長の売り抜け案件。
業績の伸びは好調なので、割安感も含め大型ながら少しプラスになりそうな良案件。

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

6月の最終上場日に登場の大型IPO、時価総額的に１部上場。
上場ラッシュの最後ということで買い疲れがある時期にどうなるか？

SNSアプリ「ゴルスタ」も記憶に新しく、経営に長けた塾・フランチャイズ運営という印象。
大型でも注目度はやや高めと感じる。

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2018年9月度、連結予想EPSは97.82円。
想定価格2,180円から計算される予想PERは約22.29倍。

教育系の上場企業のPERは結構高く類似比較すると割安感あり。
足元の業績の伸びもマザーズ並に良い。

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約138億円（想定価格ベースOA分含む）の大型IPO。
上場市場は東証1部予定（時価総額250億以上条件）。主幹事は野村證券。

売出株式比率92.5％と売出案件。放出元は社長が全数。
なお、社長の資金管理会社がまだまだ多くの株を握り、社長の残りと合わせて半数以上維持。
放出量が多く、オファリングレシオも高め40％弱。

一方、ベンチャーキャピタルからの出資は見当たらず社長のワンマンぶりが伺える。
ストックオプションの未行使残は行使期間が先になるが50万弱が低価格で行使可能。

上場時の売り抜けはともかく、上場後すぐはロックアップもきつめで大きな売り圧力はない。

異常な価格設定でないことを考えると、売り抜け案件でも公募で安いと考え、
需要はそれなりにありそう。6月上場はメルカリを除けばそこまで大型上場もないので資金枯れも大丈夫か？
東証1部上場にしては吸収金額・時価総額も小さめで大口需要も期待される。

４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

塾運営自体は少子化などもあり人気化には疑問。ただし教育コンテンツの作成・生涯学習など
単なる学習塾だけにとどまって運営していないところは評価したい。

炎上するほど子どもたちに欠かせなくなっていたSNSアプリ「ゴルスタ」運営などを考えても、
これから新しい人気サービスを作る可能性もある。

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

IPO自体は社長の売り抜けIPOだが、それでも買いと評価できる部分がある。
昨今、IPOが公募で手に入りにくくなっているのでやや手に入りやすいこういった銘柄で勝負したいところ。

マザーズらしい急成長を評価、塾経営だけにとどまらない積極経営も評価したい。
本店は新潟県と地方出身者からの応援買い？も感じられる。

主幹事が野村證券ということで、こういった銘柄でも公募取得は難しい可能性あり。
幸い幹事証券が多く、大型IPOのリスクを承知で6月最後の勝負に出てみるのもよいか？

大型売り抜けIPOではあるが、B評価でBBスタンスはやや積極的にと感じている。

全体考察
総合得点は6点で、私のBBスタンスはB評価です