アルヒ(7198)のIPO新規上場情報

全数売出の大型IPO。フラット35中心、住宅ローンモーゲージバンク大手。
佐川急便上場の翌日でいろいろとしわ寄せも。

東証1部予定の大型なので、IPOプレミアムディスカウント具合を見ながら、やや中期視点で。

グローバルオファリング（国内10,824,200株：海外7,216,100株）、海外比率やや高め。

元SBIモーゲージ、過去に韓国市場上場の実績。

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

14日は2社同時上場になるが、こちらは大型でもう一方はマザーズ小型の初値高騰系。
セカンダリー的に注目を集めるのは後者で、こちらは厳しそう。

ファンドの売出案件で、上場後もファンドが保有というのは警戒感が高まりそう。

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2018年3月度の連結予想EPSは126.58円。
想定価格1,340円から計算される予想PERは約10.59倍。

直近の業績は堅調で、モーゲージバンク系の上場会社に比べると割安感あり。
グローバルオファリングもあるので、仮条件も上げてきていない。
主幹事は野村證券でしっかりとした上場初値を狙っているか？

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約256億円（想定価格ベースOA分含む）の大型IPO、
上場市場は東証1部市場予定。主幹事は野村證券。

全数ファンド売り出しのイグジット案件、しかも売り出し後も大部分をファンドが握る。
ロックアップは180日ときつめだが、いつファンドが大量の売りをまたするか警戒しないといけない。
ストック・オプションも190万株ほどあるが、こちらの行使期間も90日後辺りから出て来る。

売り圧力が後から湧いてきそうということで需給面だけで言うと良くない。

４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

モーゲージバンクが復活して上場となると、サブプライムローン問題とかを思い出し歴史は繰り返すイメージ。
なお、本法人は旧SBIモーゲージとして韓国上場、カーライル系ファンドの買収で上場廃止、再上場で売り抜けという形。

再上場案件は不人気と見て、IPO初値的には不安な部分が多い。
ただ、業績がよく公開価格では割安感あり、こういった業種は配当性向も高いのが特徴。

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

初値不安ながら、IPO人気でこういったところをどう判断して攻めるのか悩める案件。
確かに公募価格では割安感があるのだが、それでは初値に反応しないのがIPO。
需給面を考えると、上場後にもっと割安価格で買えてしまう懸念点がある。

株主にSBIホールディングスがいることから、SBI証券にも割当が多い、
また主幹事野村ながらみずほ証券にも割当が多く、公募株ゲットが容易な銘柄。

これで初値が少しでもプラスになるのなら、棚ぼた銘柄になるのが、
ミドルリスク・低リターンな印象で手を出しづらいというのが最終的な印象か？

やはり初値は需給の影響というのを一番に見たいので公募付近とみてBBスタンスはC評価とします。

全体考察
総合得点は4点で、私のBBスタンスはC評価です