ＳＧホールディングス(9143)[佐川急便]のIPO新規上場情報

佐川急便有するSGホールディングスの上場。グローバルオファリング（国内47,950,300株、海外23,632,600株予定。概ね２：１）主幹事は大和証券と三菱UFJモルガン・スタンレー証券の共同主幹事。吸収金額は1000億超規模、時価総額は5000億程度（想定価格換算）全数売出、売出元の大部分は持株会の放出。久しぶりの大型IPOになるが市場の気運がよくやや強気相場か？

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

2017年度最大のIPOということで、2017年最注目のIPO。
運送業は仕事量の逼迫が社会的なニュースになり、需要過多はあからさまな状態。

IPOや地合いの好調が続く中、上場となれば絶好期の上場になりそう。

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2018年3月度の連結予想EPSは106.31円。
想定価格1,580円から計算される予想PERは約14.86倍。

価格設定からはほぼ割安感が感じられないが、ここは新規上場企業という価値をつけて貰えるかどうか？
なお、業績に関しては緩やかながら伸びはある印象。

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約1244億円（想定価格ベースOA分含む）の本年度最大のIPO、
上場市場は東証1部市場予定。主幹事は大和証券と三菱モルガン・スタンレー証券の共同主幹事。

全数売出で大部分は持株会の株放出となる。
グローバルオファリングとなり、国内２：海外１と海外分もそれなりに多い。

ベンチャーキャピタルからの出資は見当たらない。
既存株主も殆どが180日のロックアップとなっており、上場後の売りはほぼ公募組に限られる。
ストック・オプションの未行使残もない。

結果的に買いと売りのバランスは公募組の売りとセカンダリーの買いや、指数組入買などの実需の買いということになりそう。

このところIPO需要も高まっていて、せっかく手に入れた公募株を安値で売るということもあまりなさそうなので、
需給バランス的には大型でもややプラスになるのではないか？と推測。

４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

物流系はネット販売などの増加によって、圧倒的に供給不足状態。
賃金値上げなどで各社対策を売っているところ。コスト増がすぐには考えられるが、長期的には仕事があるという状態。

魅力というか仕事の見込みとしては高評価して良さそう。
なお、全く関係ないが佐川のトラックに「SgH」のロゴがついているが、このロゴ「Sigh（ため息）」に見えて、
いつも佐川急便のトラック、ため息で疲れてまっせの印象がある（蛇足）。

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

基本的に大型案件は初値上昇を期待してはいけないが、
今のIPOへの注目度などを考えると、初値からややプラススタートの見込みで公募取得に専念したくなる銘柄。
通常時期ならIPOの重なりも考えてC評価だが、今回は敢えてB評価のスタンスで行く。

今年は注目の大型銘柄が結局年後半、佐川だけになったのも好材料かもしれない。

仮条件上限1,620円で公募価格が決定して、初値2,000円の攻防ラインになれば、
公募参加組の皆さんも大ハッピーで、上場大成功となるだろう。

全体考察
総合得点は6点で、私のBBスタンスはB評価です