かんぽ生命保険(7181)のIPO新規上場情報

3社のうち、吸収金額は一番小さい。
業績は保険契約数含め減少傾向。
上場後の商品開発力や営業努力が鍵か？
なんだか、他の生命保険に食われないことを願う？

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

数十年に1度あるかないかのIPO。2015年のIPOで注目度は最大級。

かんぽ生命に関しては、率直に言って他の生命保険会社に比べて
何が良いかは分かりにくい印象。商品価値の高い保険を用意しているイメージはない。

現状でも業績悪化が見えているのはマイナス要因か？

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2016年3月度の単独予想EPSは140円。
想定価格2,150円から計算される予想PERは約15.36倍。
またPBRは0.65倍ということで上場地点では資産価値は高い見方は一応出来るか？

価格設定は妥当範囲としか言いようが無い。

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約1,419億円（想定価格ベースOA分含む）の超大型IPO、
上場市場は東証1部予定で主幹事は11社、野村證券と三菱モルガン・スタンレー証券が
グローバルコーディネーターとして選定されている。
（郵政3社の中では一番規模が小さいのは好材料）

海外分としては４：１程度とし、比較的国内に配分する意図がある模様。

既存株主は親会社と自会社のみのシンプル構造。
ただし親会社は法律により処分の義務があり、３回に分けた売出が行われる予定。

当然、V.C保有はなくストック・オプションなどもない。

売り方の面では、いずれ２～３年に１度のペースあたりで大きな売出があるのが確定している。
逆に言えば最初の売出は新鮮みがあるとも言えそう。

基本的にゆうちょ銀行と同じ状況だが、一点違うのは吸収金額の額が4分の1ほどになる。
IPOで大事な希少性はこちらの方が多少あると見れるかもしれない。

まだ一番の値ガサ株ということで、枚数自体は極端に少なくなるのも特徴。

とはいえ需給面では、希少性を売りには出来ない。

４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

3社の中では一番魅力に欠けるイメージがある。
特にかんぽ生命は、新規契約の減少と過去の満期金の支払金のダブルパンチにより非常に厳しい状況。

他社の保険業との比較ではソルベンシーマージン比率が異様に高く、
資本過多と言われる中で、余剰資本を運用できるかが鍵。
そんな能力を今持っているか？と言われれば現状を見ればないのだが・・・

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

3社の中で評価が低いのは、やはり顕著な減益傾向だろう。
成長性が全く期待できなさそうで、余剰な資本を評価する向きがあるか？

現状では資本株として、多少評価できるが、
減益傾向で目減りしていく傾向になれば悲惨だ。

「かんぽの宿」って郵政の方が持っていることになっていると思いますが、
過去はかんぽ契約者向けだったと思います。優待で宿泊券など復活しませんかね？

なんとなく3社の中ではメリットが低いと感じC評価とします。

全体考察
総合得点は5点で、私のBBスタンスはC評価です