サントリー食品インターナショナルのIPO新規上場情報

ついに出た大型案件、吸収金額5000億弱。
野村・三菱共同主幹事。
グローバルオファリング（国内3350万、海外5950万株を予定）
売り出しと合わせて国内海外比１：１程度

想定価格が前年の大型JAL付近。

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

飲料メーカーのサントリーといえば日本では誰でも知っている企業。
現在、海外でも事業拡大中で海外での注目度も気になるところ。

今年のIPOの中では注目度はピカイチと言えるだろう。

 ２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2013年12月度の連結予想EPSは133.27円。
想定価格3,800円から計算されるPERは約28.5倍。

大きなPERだがのれん代償却前のEPSであり、この大きな数字は判断材料にしにくい。
ただ飲料系銘柄はだいたい10～20倍のPERとやや高PER銘柄が多く、
償却前ということを考えれば、この程度かといった感じ。

割安感があればいいのだが、感じないのは残念。
仮条件を下げてきたので、安い値で決まれば多少の割安感も出てくるかもしれない。

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約4757.6億円（想定価格ベースOA分含む）の巨大IPO、
上場市場は東証市場未定（公募価格決定後、ほぼ1部確定）。
主幹事は野村證券、三菱UFJモルガン・スタンレー証券の共同主幹事。
また殆どの日本の証券会社が幹事団に入っている。

公募売り出し比は、公募が売り出しの3倍程度。

親会社サントリーHDが株を保有している子会社上場であり、
その分は売出に出るため、それを除いた売り側の圧力はほぼない。
（もちろん、その量が多いのだが）

ストック・オプションもなく、もちろんV.C.の保有数もない。
なお海外募集分にはロックアップ180日が一部かけられる模様。

上場後の売り圧力は気にしなくても良いが、市中に出回る量が巨大なため、
公募でも容易に配分されやすい。やはり需給面よりバリュー面で判断すべき銘柄と感じる。
ただし、IPOの初値に関して希少性が重要で、その点では厳しい。

 ４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

なかなか上場しなかった飲料系銘柄、上場により人気や知 名度アップには貢献しそう。
また上場後は株主優待の楽しみなども含まれる。

魅力に関しては、他の微妙IPO銘柄に比べればあると感じる。
やはりサントリーのブランド力は期待したい。

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

IPOの初値高騰の条件は希少性によるものが挙げられるが、
この銘柄はその希少性が全くない。

その為、通常言われる公募価格のディスカウント販売ならば3～5％程度
初値で上昇すれば良い程度の考えで安いかの判断になりそう。

サントリーというブランドを買うかどうかに結局終着しそう。
後は、上場時のIPO注目度に初値は多少左右されるかもしれない。

全体考察
総合得点は5点で、私のBBスタンスはC評価です