IPOの配分を貰うには「裁量配分」「抽選配分」の2通りの方法があります。

「裁量配分」・・・支店店頭の担当者による裁量でIPOを配分して貰う方法です。

裁量配分では、証券会社に今後利益になる客(多くの商品を買ってくれて手数料をとれる見込みのある客)に対して担当者の裁量で行われます。当然店頭とのお付き合いになりますので、執拗な投資信託の売り込みなども考慮しなければなりません。担当者とのよい関係を気づくことで欲しいIPOを入手する方法です。

そのため必要なことは
・おいしい客に思ってもらえるような対応と資金量
・勧誘などをうけても大丈夫な精神力

あたりを持っておくといいでしょう。

個人的には普通のサラリーマンには、こういった対応を行うのが難しく個人トレーダーや自営業関係の方には対応が取れやすいと思います。

「抽選配分」・・・名の通りコンピューターなどで一律に抽選して配分を決めるシステムです。

一部、取引量などによるステージ制などで優遇を付けた傾斜抽選システムを用意している証券会社もあります。抽選配分のメリットは、そういった傾斜があるにしても抽選枠なので平等感があるところです。またお付き合いなどしなくても権利はありますので気軽にできるというのもメリットでしょう。

ただしデメリットは抽選配分に回る株数が、まだまだ少ないところです。

この抽選配分に回す割合が多い証券会社がネット証券になります。
下記表は代表的な、店頭証券会社、ネット証券会社の全数のうち抽選配分に回る量です。

店頭証券系 抽選配分割合 ネット証券系 抽選配分割合
野村證券 10% SBI証券 45%
三菱UFJモルガン・スタンレー証券 10% auカブコム証券 100%
大和証券 15% マネックス証券 100%
SMBC日興証券 20%→10% 松井証券 100%
みずほ証券 10% 楽天証券 100%

※過去の配分状況より、およその割合を示しています。銘柄の人気度、枚数により変動します。

店頭証券系では、日本証券業協会から求められている10%以上の抽選への配分をベースに高くても20%程度しか抽選配分には回していません。そんな中、SMBC日興証券の20%は頑張っていると言えます。※10%程度への変更がありました。

一方、ネット証券では、ほぼ100%抽選配分に回すという証券会社が多いです。
デメリットはもともとの配分数が少ないこと、上記表の中ではSBI証券マネックス証券がIPOの幹事になることが多いです。その他エイチ・エス証券あたりがIPOの穴場証券としてはよく知られています。(ただし抽選配分割合は10%~50%ぐらいまで銘柄によりばらつく)

あまり細かく数字を追っても仕方がありませんが、大体の感触を知っておけば証券会社ごとの攻め方などが分かるかもしれません。


タイトルの「裁量配分」か「抽選配分」かに対する答えが上記データで何かつかめればと思います。

当サイトのIPO情報では上記のようなデータを加味して配分情報も載せています。
是非参考に、当選確率などを計算していただければと思います。

これからIPOを楽しみたいという方には、やはり抽選に申込むスタイルがオススメです。
IPOは多少の根気が入りますが、当たらなければ損はないわけですしこれから上場する株を理解するというものは、調子のいい産業を知ることもできるので面白いことも多いです。

抽選派で攻めるなら、落選してもポイントが貯まるSBI証券、配分数も多く100%平等抽選のマネックス証券がオススメです。

店頭随一の抽選配分割合の高さでSMBC日興証券もおすすめします。