日本郵政(6178)のIPO新規上場情報

（日本郵便、ゆうちょ銀行、かんぽ生命）持株会社。同時に、ゆうちょ銀行株、かんぽ生命保険株を売り出す。
その収益を自己株式取得資金に当てる。
3社の中で売り出し規模最大。
郵便事業は競合激しく、鳴かず飛ばず。不動産などで資産力が高いところは魅力。

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

数十年に1度あるかないかのIPO。2015年のIPOで注目度は最大級。

日本郵政は「ゆうちょ銀行」「かんぽ生命」「日本郵便」を子会社とする親会社です。
子会社と親会社が同時に上場するという前代未聞のIPOになります。

これって、日本郵政だけ上場すれば良いのでないの？
という初歩的な疑問はいまさらなので置いておきましょう（笑）

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2016年3月度の単独予想EPSは85.2円。
想定価格1,350円から計算される予想PERは約15.85倍。

ほぼ子会社2社と合わせた設定となっているとしか言いようが無い。

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約6,682億円（想定価格ベースOA分含む）の超大型IPO、
上場市場は東証1部予定で主幹事は11社、野村證券と三菱モルガン・スタンレー証券が
グローバルコーディネーターとして選定されている。

海外分としては４：１程度とし、比較的国内に配分する意図がある模様。

既存株主は財務大臣。今までの株主総会の写真を見たがネタになる（笑）
財務大臣には約半年間のロックアップが掛かっている。

ただし、いずれ３回に分けた売出が行われる予定。

もちろん、V.C保有はなくストック・オプションなどもない。

売り方の状況はすでに見えている。

この巨額のIPOが国民が買い支えられるのか？それが問題だ。

４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

魅力という点では、政府の施策IPOというところか？
いよいよ郵政民営化の最終段階ということで、しっかりとした終わり方を見せたいだろう。

国民に広く株を持たせてプラスになったでしょ、売ったお金は復興資金に使いますよと
大義名分が立つ形にしたいだろう。

一方、現場には問題も多く、先ゆく未来には不安感もある。

魅力という点では、東京駅近のKITTEを含め不動産資産は豊富。

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

一応親会社ということで、3社の中で一番評価する人も多い。
いずれにしても資産的に持つなら、日本郵政を持つのが一番理にかなっている。

また需給動向を見て最終的に公開価格を決定するなど、
配慮が見受けられるので、少なくとも公募割れの失態は防ぐのではないかと感じる。

主幹事や政府的には、最終的には日本郵政の株動向の見映えを良くしたいか？
初値はそこそこ、長期的には意外と検討としてみるが如何に？

株主優待として「ふるさと小包」なんて出てきそうで、期待したいけどどうか？
評価としては「ゆうちょ銀行」「かんぽ生命」を踏襲してとりあえず参加したいのでB評価とする。

全体考察
総合得点は6点で、私のBBスタンスはB評価です