IPOでは時々、正規幹事以外の証券会社でIPOの取り扱いがあります。
これを委託幹事や裏幹事といった表現で紹介されることがあります。
裏幹事は事前に告知などがなくブックビルディング期間が始まってからホームページ上やログインした後の画面で告知されるなど、こまめなチェックがないとなかなか気づかないことが多いです。
その為、参加者が少なく意外に当選確率が高いということも考えられます。
正規ではありませんので取扱枚数自体が不明だったり、極端に少ないことも考えられますが参加しないと当たらないのがIPOです。しっかりとチェックして、また前もって準備しておくことが得策と言えます。
裏幹事(委託幹事)になりやすい証券会社
まずは、裏幹事になりやすい証券会社を紹介します。どこも穴場証券になりますので準備しておくとよいでしょう。
基本的に正規幹事でなく裏幹事でひょっこり出てくることが多いです。しかもホームページ上で大々的に宣伝せずログイン後に気づくため、気付いてない人が多いと思います。
ブックビル期間が始まってから取引画面上で紹介があるため、申し込める期間も短くいつの間にか終わっていたなんてことも考えられるためこまめにチェックが必要です。
抽選は完全に公平な抽選で、抽選倍率まで公表する稀有な証券会社です。
大型のIPOではよく出てきますのでチェックしておきたいですね。
申込はブックビル時と購入申込み時の2回が必要です。抽選は購入期間終了後になります。
2017年以降、幹事証券になる確率も増えてきています。IPO注力姿勢も見えますのでチャンスが高いです。
松井証券も基本的に楽天証券と同じ流れです。
あまり表立って紹介されないため見逃す方も多いでしょう。IPO申込画面もどこにあるのか分かりにくいぐらいです。大型IPOなどではよく裏幹事になります。あとは幹事団にネット証券が多い銘柄も松井証券は注目です。なお、松井証券に関しては幹事団として参加することもたまにあります。幹事団になるための申請は通っているようです。
抽選方法は100%公平抽選。後期抽選型の証券会社です。→前受金不要で抽選も前期になり参加しやすくなりました。競争相手は増えると思いますが、参加は楽になりましたね。
2017年以降、幹事証券になる確率も増えてきて明らかにIPO注力傾向です!
委託幹事としてひょっこりと受付開始することが多いマネックス証券 です。もともと幹事証券になることも多いですし、主幹事証券会社として東証から認められているほどIPOには注力していますが、自身が幹事証券ではないIPOでもシンジケートに配分を毎回申し込んでいる雰囲気があります。
IPOで委託幹事にも多く提供している場合はマネックス証券のIPO画面もしっかり確認しておきましょう。抽選は100%平等抽選ということで、あるなら申し込みを忘れないようにしたいですね。
auカブコム証券 【三菱UFJモルガンスタンレー証券ルート、三菱→auカブコム】
auカブコム証券はMUFGグループの為、三菱UFJモルガン・スタンレー証券が主幹事や幹事団に入っている時によく裏幹事になります。IPO以外にPOも同様の傾向があります。
配分は少なめという結果も出ていますが、申し込まないと当たらないのがIPOですので根気よく参加したいところです。auカブコム証券もそうですがネット証券はそれぞれ別の特長も多いですので、普段使いで色々出来ます。持っておいて損のない証券会社です。
岡三オンライン証券 【岡三証券ルート、岡三→岡三オンライン】
2013年10月からIPOの取扱を発表しました。岡三グループのため、岡三証券が幹事団の時に注目です。現在のところどれほどの枚数があるのか謎に包まれていますが平等抽選とのことですので、根気よく参加するといいでしょう。
デイトレーダーには結構人気がある証券会社です。
2016までの傾向を見ていますと岡三オンライン証券の取扱銘柄はそれほど岡三証券とはリンクしていません。それよりも人気が高そうなものか、枚数が多くて回ってきそうなものの取り扱いが多く見受けられます。
最近は岡三証券とのリンクも強く、地方市場の上場でも取り扱っていて注目です。
SBIネオトレード証券【SBI証券ルート、SBI→SBIネオトレ、SBIネオモバ】
2015年にひょっこりとIPO画面がログイン後の画面上に出てきました。まだ、正式にIPO取り扱いの発表はしていませんが、情報によるとIPOに力を入れていく姿勢があり、すでにシンジケートには入っているようです。
2016年は穴場で知られていない台風の目の存在になるかもしれません。
2017年正式にIPO取り扱い発表しています。前受金なし、平等抽選など手間が少ないので一押しです!
2021年からはライブスター証券からSBIネオトレード証券へ商号変更、さらにSBIグループの結びつきが強くなってSBI証券主幹事からの配分期待が強くなっています。
またSBIグループの証券会社としてはSBIネオモバイル証券があり、そちらにもSBI証券主幹事のIPOなどでは一定数の配分が委託されやすいです。 SBIネオモバイル証券はモバイル専門の証券会社という棲み分けとなっていて少額投資に向いている証券会社です。そのためIPOも「ひとかぶIPO」という限定アプリで1株からの申し込みになっています。当選確率は上がりますが利益はその分下がります。
GMOクリック証券 【GMO関連会社上場ルート、大和主幹事→GMOクリック】
GMO系企業のIPO専門の委託幹事と言ってもいいでしょう。証券会社のコンセプト上、IPOよりも他の手数料やツールなど取引し易さに注力していますが、GMO系の上場の時は、かなりたくさん回してもらえます。
今までのデータをチェックすると、おおよそ10%がGMOクリック証券に回っています。これはかなり破格の数値ですので、今後もGMO系の上場は予想されますので抑えておきたい証券会社です。
GMO系はネット関連のイケイケIPOが多いので、初値高騰も期待できます。徐々にGMO系企業以外のIPOも取り扱うようになっています。
PayPay証券 【みずほ証券ルート、みずほ→PayPay】
2021年からPayPay証券に商号変更しました。「ソフトバンク」と「みずほ証券」の合弁会社という成り立ちからソフトバンクグループの会社が上場であったり、みずほ証券が主幹事として取り扱うIPOが割り当てる雰囲気があります。
IPOは「誰でもIPO!」というアプリで提供し1株からの申込みです。当選確率は高いけど利益は小さいというSBIネオモバイル証券と似た作りですね。PayPayとの親和性が高い証券会社になりそうですからこれからの時代、PayPay証券を持っておくと活用するシーンが増えるかもしれません。
LINE証券 【野村証券ルート、野村→LINE】
2021年6月からIPO取り扱いをスタートさせることになりました。早速2021年7月のIPO銘柄から取り扱っています。あの野村證券との強力タッグでIPOを供給するため期待度は高いです。
IPO申込みは1単元(100株)のようで、LINE証券はスマホ証券として少額取引が売りなところに単元株での申込みということで人を選びそうで注目です。特にスタート開始時は参加者が少なく超穴場になるかもしれませんね。
なお、始まった時のデータでは野村證券の配分の0.1%をLINE証券に回しているようで、かなりしょっぱい配分は本家野村證券とそっくりではあります。それでもIPOでは大御所の野村證券のIPOに申し込めるので貴重な戦力になります。
大和コネクト証券 【大和証券ルート、大和→大和コネクト証券】
大和証券グループがスマホ取引型(ネオ証券)のサービスとして用意したのが「大和コネクト証券」です(2020年7月サービス開始)。IPOの申し込みも可能でこちらは大和証券主幹事・幹事の銘柄などが配分されています。
特徴としては証券会社のスタイルは1株からOKの少額向けですが、IPOは1単位(100株)で当選の可能性があります。割当データでは大和証券の1%程度を大和コネクト証券に回していそうです。
他にも裏幹事になる証券会社や地場証券でふと手に入る機会があるかもしれません。ただネットで参加できそうな証券会社は上記あたりを抑えておくと良いと思います。
裏幹事証券の攻略法
裏幹事証券の特徴としては、枚数はそれほど多く回ってこない(正規でないため)、しかし参加者も少ないという特徴があります。
双方の理由から穴場証券としての戦略がいいでしょう。
積極的に参加ではなくて、資金に余裕があれば参加する姿勢、また大型IPOで配分に余裕がある銘柄に関してはわざわざ裏幹事を攻める必要は無いかもしれません。
上記に挙げた証券会社はIPO以外にも、それぞれの特徴で使い勝手がいいところがあります。普段はそれぞれの証券会社のいいところを利用して、IPOの申込を見つけたら運試し気分で申し込んでみるなんてのもいいですね。
裏幹事として扱われているかは、当方のIPO情報でも確認次第、紹介したいと思います。上記幹事実績一覧表も確認頂ければと思います。