伸和ホールディングス(7118)のIPO新規上場情報

東証プロマーケットからの鞍替え上場。

2023年１月26日、東京証券取引所（TOKYO PRO Market）に上場。100株だけ取引あり551円。

北海道本店、北海道を中心に居酒屋など外食小売、物販小売を運営。札証アンビシャス単独上場で地味感は否めない。

想定価格は同業種比較でみて、多少の割安感は付いている。それでも全国的チェーンでもなく地方市場単独上場となると買い手不足になりそうか？

特段、買いたい材料がないと感じてしまう第一印象。同時期のIPOの状況次第で、かなり放置されそう。

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

札証アンビシャスと地方市場上場。セクターも小売業と注目度は薄い。
札証アンビシャスへの単独上場は2022年のキットアライブ以来2年ぶり。

ここ最近はアイザワ証券主幹事銘柄ばかり。
初値は今のところ微プラスが多いが、地方市場の買い意欲が薄く今回は厳しそう。

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2025年3月度、連結予想EPSは106.89。
想定価格1,650円から計算される予想PERは約15.44倍。

同業種比較で指標では割安感はあるものの、食いつくほどではない。
もう少しインパクトがないと初日から買気配になりにくそう。

様子見されそうな価格設定と感じる。

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約2.8億（想定価格ベースOA分含む）の小型IPO。
上場市場は札証アンビシャス市場。主幹事はアイザワ証券。
ここ最近は札証アンビシャスはアイザワ証券主幹事の独壇場となっている。

売出株式比率70.6%と売出の割合高い。オファリング・レシオは低めの水準。
売出比率が高い割にはオファリングレシオが低く、上場後の追加売の懸念が強い。

ベンチャーキャピタルからの出資は見当たらず、ロックアップも価格解除なし180日と固い。

上場後半年は売り懸念はないにしても、その先には確実に売り圧力が感じられるのが残念。
長期目線での保有を目的としても悪い材料という印象。

ストック・オプションの未行使残は124円、150円で44,010株。こちらも売り圧力として換算したい。

地方市場で買いが少ないところに、残存する売り圧が多い。
結局、株は需給で決まることを考えると、需給面では下方向の圧力が強い。

４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

札幌の繁華街などでドミナント戦略を行う居酒屋運営など。遊びに行った時に必ず目にしている雰囲気。
全国展開がないため、敢えてここに投資する魅力が感じづらく、ここ買うなら他の外食小売に目が向きやすい。

特段インパクトがある事業戦略がないのもマイナス点。
基本は中長期で楽しみたい銘柄になるのが外食小売系だが、ここは中長期でも売り観測があるので厳しい。

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

地方市場、マイナー主幹事系のIPOは初値で連敗中で、
ここに来てこの銘柄だけ買いが入ってくる要素は特にないことから初値公募割れ予想でD評価とする。

他の類似上場会社と指標で比較すれば多少の割安感はあるものの、
割安だから買っておきたい魅力を感じる部分もあまりない印象。

業績も今後の成長に期待できる部分は良く分からないとなれば、新規上場で買う理由が見当たらない。

全体考察
総合得点は3点で、私のBBスタンスはD評価です