イーディーピー(7794)のIPO新規上場情報

人工ダイヤモンドを宝石の素材として販売。
もともと人工ダイヤモンドは研磨剤など工業的な用途で価値あるものだったが、宝石で売ったほうがより価値が出ている模様。
宝石商は人間の欲求部分を深く突いており、経済面においてはそういった方が儲かるのか？

値ガサでハイリスク案件。ハイリターンの期待は上場時の雰囲気次第な部分もある。

技術面では特許を複数持っていて、日本で製造法が使えるのが強みか？

面白みがあって特徴のある事業ということで第一印象は注目度上がって欲しいところ。

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

工業ダイヤモンドを宝石分野へも、世界的には人工宝石は伸びている模様。
分野的には注目度は高くなりそうな技術案件。

上場日はラッシュ中の2社同時上場。
注目度的には若干こちらのほうが上になりやすいか？

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2023年3月度、単体予想EPSは197.47円。
想定価格4,500円から計算される予想PERは約22.79倍。

5,000円手前の値ガサ案件が、仮条件で上限5,000円まで上乗せ。
さらにハイリスク案件となった。宝石分野での業績を見れば、確かにディスカウントは感じる。

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約22.1億円（想定価格ベースOA分含む）の中型IPO。
上場市場は東証グロース市場。主幹事はSMBC日興証券。

売出株式比率16.1%とで公募が多い。オファリング・レシオも標準範囲。

ベンチャーキャピタルからの出資があるが、割合はそれほど大きくない。
またロックアップの掛かりも良いので、上場時の売り圧の面では安心。

ストック・オプションの未行使残は1,000～1,800円で少量散発。影響は薄いと見て良さそう。

吸収金額20億レベルならギリギリ許容範囲となりそう。
値ガサなため買いづらさがあるが、ハイリスク・ハイリターンが好きな方は参戦しがいがあると感じる。
地合いによって大きく当日の状況がブレそうなことには注意。

４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

人工ダイヤモンド業界は世界的にはかなり認められている模様。
ダイヤモンドと言えば採掘地の過酷な状況なども時折クローズアップされるので、クリーンなものを求める過渡期でもある。

儲かっているというのは過年度の業績が証明しているので、値ガサでハイリスクだが勝負しても良い魅力を感じる。
日本の技術力の高さを宝石分野でも世界に普及して認められて欲しいところではある。

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

端的に言えばハイリスク・ハイリターンの可能性があるIPO。
仮条件がこの値ガサで上振れされたことを考えると、需給面も大丈夫と見てよいか？
リスク承知で参加するならば、実際に地合い急激悪化で初値が悪くても損切りできる心構えが必要。

個人的には上場ラッシュ期には注目度や人気度で強弱の「強」が意識されるのが大切と考えているので、
仮条件上振れ、値ガサ案件で強気が続いているのはいい方向に出るのではないかと予想する。

総合評価は頑張ってCではなくB評価とした。
B級に評価するもリスクが低いわけではないので、その点だけは注意をはらいたい。

全体考察
総合得点は6点で、私のBBスタンスはB評価です