ノバック(5079)のIPO新規上場情報

東証2部上場、建設業セクターといういわゆる微妙案件の代表といった内容のIPO。
3月31日の上場は東証市場再編前の最終上場となるが、できれば良くも悪くも話題性のある銘柄が欲しいところ。

業績横ばい、価格設定もそれほどディスカウント感を感じない。東海東京証券主幹事で、どこまで仮条件を引き下げてでも上場を目指すか？というところ。

地合いが悪ければ買いが集まらず公募割れ、良くてもそれほど初値が伸びるタイプではないため第一印象としてはパス気分。

後は同時上場銘柄や周りの銘柄との比較にもなりそう。

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

東証2部上場、建設業セクターという超地味系案件。本店は兵庫県姫路市。
主幹事も東海東京証券で注目度の点では不安材料多い。

上場タイミングも地合い的にかなり悪いが、
3月最終IPOにしては単独上場となった。

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2022年4月度、単体予想EPSは417.57円。
想定価格3,260円から計算される予想PERは約7.81倍。

セクター的には普通にややIPOディスカウントがある程度。
割安感があれば初値から買われる状況にないが、それにしてもあまり公募株に買い得感はない。

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約29.9億円（想定価格ベースOA分含む）の中型IPO。
上場市場は東証2部市場。主幹事は東海東京証券。

公募売出比は6:4で公募が多い。オファリングレシオは標準範囲。

ベンチャーキャピタルなどからの出資は見当たらない。
ロックアップのカバー率はちょっと低めもロックアップ自体は180日で価格解除なしときつめ。

ストックオプション制度もないので、上場後すぐの売り圧は感じない。

一方で先を見れば、売ってくる個人の既存株主など結構多い気もする。

正直なところ、この地味系案件に上場日に買いが集まるイメージがわかない。
市場再編前の最終IPO（つまり東証2部最終上場銘柄）となるが、すぐにスタンダード市場に移行となるので、
東証2部らしい銘柄という期待も薄れていきそう。

需給面ではいつもよりもきつい状況と見る。

４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

インフラ系の企業は根強い需要があるため、下値の固い魅力はありそう。予想配当も100円と高い。
安定的なインカムゲインが得られそうな気もするが、日本の政策的な事も考えると現時点でその魅力を欲する人も少なそう。

上場時よりも安くなって、異常なお買い得感が出てくれば買いたいという人が多いのではないか？

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

総合的に見て、現状の地合いではかなり厳しい船出となりそう。
30億規模の吸収金額で、この地味系案件に上場日に買いが集まることが想像できない。

これと言って安値感もないし、株価も3,000円超えで買いづらさもある。
ブックビル時の需要観測でも相当苦戦しそうな予感。

もともと3月の期末頃は新規上場するIPO以外への買い需要もいくつかあるため、
資金が集まりにくい時期で、そこにこの地味系案件はさすがにといった結果になりそう。

スタンス的にはほぼパスのD級であるが、別に不当な価格設定とかではないためDよりのC評価とする。
初値予想はBB時では公募付近、または公募割れ確率が高いと予想。

全体考察
総合得点は4点で、私のBBスタンスはC評価です