アースインフィニティ(7692)のIPO新規上場情報

2016年の電力自由化から注目度高まる新電力関連。
こちらは中規模事業者にターゲットを絞ることで上手にビジネスを進めている。
もともと電子ブレーカー製造で電力削減や安定操作のノウハウが有るところが特色。

業績の伸びは良く、小型案件ということで人気しそう。
セクターは小売業で、上場市場はジャスダックスタンダードというのは留意したい。

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

電力自由化で業績を伸ばしている会社。
もともと持っていたブレーカー技術（電力管理）があることで、効果の高い中規模案件で伸ばす。

業績の伸びはよく政策テーマ性もあるということで人気しそう。
上場タイミングも10月中旬の単独上場で悪くない。

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2021年7月度、単体予想EPSは140.69円。
想定価格1,970円から計算される予想PERは約14倍。

同業種比較ではそれほど割安感があるわけではないが、業績の伸びを考慮すれば買いやすい価格。

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約6.93億円（想定価格ベースOA分含む）の小型IPO。
上場市場はジャスダックスタンダード市場。主幹事はみずほ証券。

公募売出比は売出が多く、売出株式比率82%程度。オファリングレシオは低め。

ベンチャーキャピタルからの出資は見当たらない。
ストック・オプション制度もなし。

地道に頑張っていた事業が、電力自由化が後押しとなり急成長してIPOまで行った印象。
売出多くとも、その後の売り圧力がほぼ感じられないので希少性が高い。

需給面ではかなり良好な印象を受ける。

４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

脚元の急成長は注目すべき点で、政策の後押しからうまく事業が進んで上場に見える。
ビジネスモデル的に上場して知名度が上がれば、さらにシェア（契約）獲得も見込め面白い。

上場時時点では、一旦経営者のイグジット分もあるが、それでも買いが進みそうな内容。
急成長の魅力と安定感の魅力の両面があるという評価。

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

ジャスダックスタンダード上場の小売業セクターと見ればIPOでは地味な部類だが、
マザーズ上場のような業績の伸びにビジネスが電力自由化関連と勢いがある。

もともとブレーカー製造販売と地味だっただけに、VC出資やストック・オプション制度もない。
それもあって上場後の売り圧力がほぼない。
上場時の株に希少性が高く、初値後のマネーゲームが予想されることから
初値はややオーバーシュート気味になりそうな期待がある。

表面で感じ取られるスペックよりも人気を集める可能性を秘めていると感じる。

全体考察
総合得点は8点で、私のBBスタンスはA評価です