テラスカイのIPO新規上場情報

基幹システムソリューション事業。クラウド展開を進める。
売出なし、公募枚数も少なく超軽量IPO。
希少感で初値高騰は間違いなし。

連結で売上は伸びているが、赤字状況。赤字子会社が利益に寄与するか？

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

注目度の高いクラウド事業、ただし社長は過去にクラウドはブームは終わると言っている。
その事業が上場時にまだ主力事業というのは少し皮肉。

BtoBで一般には事業内容をチェックするのが難解、しかしそういう銘柄が人気があるのがIPO。

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2016年2月度の単独予想EPSは69.28円。
想定価格1650円から計算される予想PERは約23.8倍。

成長性を加味しても、やや抑えられた価格設定となる。
価格設定でも死角なし。

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約3.79億円（想定価格ベースOA分含む）の軽量級IPO、
上場市場は東証マザーズ。主幹事は大和証券。

全数公募、2000枚の争奪戦チケット。

ベンチャーキャピタルの推定保有株数は65,000株。みずほ系。
数も少なくロックアップ対象となる。
ロックアップの掛かりもいいが、解除価格の1.5倍超えは普通に想定されあまり意味のないロックアップと見る。

・ストックオプションの未行使残高の状況

総会決議　　対象株数　行使価格　行使期間
14年5月　59,980株　800円　16年7月～24年5月(*)
15年2月　18,000株　1,250円　17年2月～25年2月(*)
*上場後1年間行使不可等、期間に応じた行使制限あり

ストックオプションの行使にも上場後に配慮あり。

なんと需給面でも死角なし。かなり公募組、市場参入組に配慮したIPOとなっている。

４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

クラウド関連で人気事業。
さらに先進技術に積極的なイメージが有り、先行投資も大きい。

期待感や魅力は高まるところだろう、かと言って上場時に期待感だけで高い買い物をさせない点も良好。

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

枚数が少ないのが残念だが、いろいろな面で良好なIPOと感じる。
先進技術を扱っていて、先行投資のために上場する。
決して既存株主の上場ゴール的な環境を作らず、ゴール＝スタートの意識を買いたい。

もちろん新規公開株は未熟なリスクはあるが、せめてこの程度の内容で上場してもらいたい。

4月IPOの中では一番の評価をしたいと感じる。枚数の少なさで1点減点の9点評価です。

全体考察
総合得点は9点で、私のBBスタンスはA評価です