パワーエックス(485A)のIPO新規上場情報

注目度の高い蓄電池普及事業。社長のビジネス感覚にチャレンジング的な勢いがあって、こういうビジネスが成功していくことは期待したい。

赤字上場で現状の財務はかなり厳しく綱渡り状態。IPOで工場新設し、高い受注を捌く模様。

ややギャンブル的なIPOということを頭に入れて参加したい。IPO目線ではバイオIPO（ハイリスク・ハイリターン）に近い感覚で取り組むのが吉。

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

社長はもとZOZOでZOZOスーツなども開発していた著名人。伊藤ハムの創業者の孫でもある。
また出資者には王貞治の名前があるなど、著名人IPO的な注目度もある。
事業のビジョンも壮大で、こういう姿勢は投資家からの注目度は高くなりそう。

上場日は3社同時上場。後から短縮上場スケジュールで押し込んできた。
日程感からすると初値にはやや不利な状況だが、注目度の強さが勝るか？

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2025年12月度、連結予想EPSは-55.87で赤字。
想定価格1,200円から計算される予想PERは-約21.48倍。

赤字上場で割安性では評価できない。
売上高は伸ばしており、高い受注を抱えておりさらなる成長期待はある。
財務面は現状、見て見ぬふりのバイオ案件に近い感覚。

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約115億（想定価格ベースOA分含む）の大型IPO。
上場市場は東証グロース市場。主幹事はSMBC日興証券と三菱UFJモルガン・スタンレー証券の共同主幹事。

公募売出比はほぼ半々。オファリング・レシオは高めの標準範囲。
IPOで得た資金は工場建設や開発資金に使われる。

企業やVCなどからの出資が多く、上場後も保有が多く残る。
上場後の株価には既存株主と一蓮托生で応援する気持ちが必要。
ロックアップには価格解除要件がない。180日を過ぎてからの売り動向には注意。

ストック・オプションは乱発。上場時参入約554万株。こちらは要警戒。

需給面は買い需要次第といったところで、上場日までにどれだけ注目度を上げられるか？
荷持たれ感はあるので、上場ラッシュ（大型上場後）・3社同時上場は懸念材料。

 ４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

ビジョンや経営姿勢は面白く、IPO向きとは感じる。こういう面白みのある企業に上場市場で参加できるのがIPOの醍醐味。
財務を見ると厳しいが、大量受注の状況を意識して成長期待に出資する気分で参加できるか？
まさにバイオベンチャーのIPOと似たような態度になりそう。

ギャンブル的・挑戦的な投資は大歓迎という方は魅力が高いと言えそう。
一方、保守的な考え方の人はパスしたい銘柄か？IPOファンに保守的な考え方の人は少なそうだが・・・。

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

ギャンブル的要素が含まれるため、総合評価はC級評価とするが、
IPOファン視点で言うと、どちらかというと参加したい銘柄と言えそう。
初値予想的にも上場時の買い需要は注目度の高さから頑張るのではないか？という予想。
勢いさえ上場時に感じることが出来れば、一相場作れるかもしれない。

日本のエネルギー産業を、国内の産業でどうにかすべきという国策テーマ性も高い。
話題性は十分というIPOになりそう。

全体考察
総合得点は5点で、私のBBスタンスはC評価です