SBI新生銀行(8303)のIPO新規上場情報

公募株のうち33,500,000 株は自己株式処分。

売出しについては国内売出株式数 43,645,000 株及び海外売出株式数 89,355,000 株を目処に行われる予定。

2025年最大規模のIPO。旧新生銀行、SBIグループによって改革、公的資金のスピード完済。第4のメガバンク構想を掲げて再上場。コード番号は新生銀行時の8803。

SBIグループ傘下後、業績の伸びは良く、銀行業ながら成長力は見込めそう。想定価格ではディスカウントを感じるが、仮条件がどうなるか？大型なだけに公開価格と初値のギャップは小さくなりがち。

仮条件が出てからBBスタンスは再評価したい。注目度はかなり高そう。

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

12月IPO最注目。2025年IPOの中で2番目の大きさ規模感。
このところのIPO市場はプライム上場銘柄が躍進するなど、大型のほうが安定感あり。
そこに来て話題性の高い銀行株の上場ということで、再上場案件と言っても良い方に注目されそう。

上場日は12月上場ラッシュの開始3日目の単独上場。
スケジュール面で特に問題なく、割を食いそうなのは他の銘柄か？

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2026年3月度、連結予想EPSは121.38。
想定価格1,440円から計算される予想PERは約11.86倍。

仮条件は1,440～1,450円と小幅プラス程度で、絶妙な価格設定となり買える雰囲気を醸成。
海外売出しや親引けもあるため、納得感ある公開価格と言えそう。

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約3,676億（想定価格ベースOA分含む）の大型IPO。
上場市場は東証プライム市場。主幹事は野村證券、SBI証券の共同主幹事。

売出株式比率59.9%で４：６程度の公募売出比。そこそこ公募募集もある状況。
オファリングレシオは高めの標準範囲。

大株主はSBI地銀HDとSBIHDでSBIHDが放出するが、残り株数もそこそこ残っている。
ロックアップは180日で価格解除なし。

ストック・オプションの未行使残は8,454,200株が行使価格1,153円。
行使期間は2028年7月からなので、上場時にはあまり意識しなくて良い内容。

吸収規模は今年2番目、時価総額は今年最大規模となっており、
単純に大型案件の初値需給は厳し目に見たいところだが、このところは大型案件の調子が良く、
話題性の高い銀行株なら需要が高くでそう。需給面も問題ないとしたい。

 ４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

IPOでは不人気になりやすい再上場案件。こちらは元長銀時代を踏まえると再々上場案件。
しかし、新生銀行は世間から厳しい目線で見られていたがSBIHDの傘下入りしてから公的資金を完済した。
明らかな体質の変化をメディアなどで感じている人も多く、SBIの「第4のメガバンク構想」に期待する人も多そう。

また金利上昇局面で銀行業は状況が良い。改革が進んでいる銀行業のIPOなら買い時と考えたい。

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

大型案件、再上場案件ということを考えると不安な部分もあるだろうが、
いくつかの視点から見て上場時の注目度は特に良さそうで、総合評価をB級評価とする。
第一印象時からCとBで迷ったが、一先ずはCとして置いたが改めて考えて評価を上げた。

まずは初値でプラスになりやすい環境が整ったと感じる。
価格設定も1,450円からスタートなら、普通に簡単に1,500円以上を初値の需給一致で超えたいところ。
そこから上は、うまく高くなれば公募組勢はラッキーと言えるし、セカンダリー視点でも銀行株は買いやすい局面と言えそう。

上場前は多方面から様々な意見が飛び交うことになりそうだが、
良い結果で参加者全員が暖まる展開に期待したい。

全体考察
総合得点は6点で、私のBBスタンスはB評価です