ＪＸ金属(5016)のIPO新規上場情報

親引けあり。グローバルオファリング（売出しについては国内売出株式数 304,679,900 株及び海外売出株式数 160,480,200 株を目処に行われる予定、国内多め）。コード番号5016は新日鉱ホールディングス(5016)で上場していたときのもの。

日本を代表する鉱業会社。半導体や情報通信機器の銅素材のグローバルシェアが高いのが特徴ポイント。半導体需要に影響されやすい業態。

全数売出しで想定価格的には妥当なところでプライム上場で企業規模の安定度を考えると、若干IPOは買い得と評価されそう。

初値は公募付近から1枚あたり1万円プラスぐらいまでを期待したいところか？

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

売出吸収金額4500億円レベルの大型IPO。
ここ最近は1000億超えレベルのプライム上場IPOは結果はそれなり。

昨年の東京メトロよりも吸収金額は大きく、知名度や欲しさでは負けそうな内容だが、
それでも流れ的には大型IPOは勇んで参加が勝ちにつながっている状況。

３月上場ラッシュスタート時の目玉IPOとして格好は付けそうな雰囲気。

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2025年3月度、連結予想EPSは58.48。
想定価格862円から計算される予想PERは約14.74倍。

非鉄金属セクターの大型売出IPOとしては、妥当レベルの評価。
そこから仮条件を810～820円と安売り姿勢。
（下げた理由としてはマーケットの変動リスクを考慮している）

ここは素直にお買い得なイメージを持って良さそう。

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約4,611億（想定価格ベースOA分含む）の超大型IPO。
上場市場は東証プライム市場。主幹事は大和証券、他数社。

全数売出しで公募なし。全数保有のＥＮＥＯＳホールディングスが半数を売り出す。

今回の上場で非鉄金属のイメージから半導体材料銘柄への転身を図る（もちろん鉱山開発もあり）

ＥＮＥＯＳホールディングスのロックアップは180日で価格解除なし。

ストック・オプションの未行使残もなし。

大型になるが、どちらかというと売出し株を少し安くしても気持ちよく上場したい売り側のイメージ。
売出し株にはお得感を付けないと需要が高まらないので、仮条件を下げたのは良さそう。

しっかりとした需要を集められているかが鍵で、
仮条件上限が820円と想定価格付近の850円から30円安いのは良さそう。
上場前なら少し割引価格で買えて、上場後は850円以上で買えるそんなイメージになって欲しい。

プライム上場ということで上場後指数買いなどの買いインパクトもある。

 ４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

単純にセクター非鉄金属、全数売出しのIPOなど、IPO初値視点では人気化も難しいし魅力に欠ける。
ところがこのところの大型IPOは安定的に好結果になっているので、そこに魅力を求められるかどうか？

大手予想の妥当株価イメージが800～900円、850～950円などレンジであるとすれば、
売出価格の820円はレンジの下側なので買いやすいと評価されそう。
1枚あたり3,000円ぐらいの期待値がありそうなチケットが売られるイメージ。

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

BBスタンスの総合評価を仮条件発表まで待ったが、結局仮条件は弱気に引き下げ。
想定価格862円から仮条件810～820円に大きく下げたことをどう見るかによって戦略が変わりそう。
個人的にはリスクを考慮して下げてくれたのは、ありがたいこととして前向きな印象。
最終総合評価はC級評価として微妙にはするものの、期待値はある方だと捉える。

初値視点では1枚あたりプラス3,000円ぐらいの期待値、
上場翌月までのスパンも見て1枚あたり1万の期待値が出れば大成功のIPOと言えそう。

下げ側のリスクも想定はしておきたいが、単価が安いことから大損害の可能性も低そうなのは攻めやすい。

※予想以上に風向きが悪くC級評価でも公募割れリスクが半分ぐらいありそうな、C(４)に訂正しています。
参加する必要を感じない人は期待値もあまりないとパスで良いかもしれません。
上場時の地合い次第なので、上場前の参加にメリットがかなり乏しくなりました。

全体考察
総合得点は5→4点で、私のBBスタンスはC評価です