TalentX(330A)のIPO新規上場情報

大手企業向けに人材獲得サービスの内製化事業。外部エージェントに頼らないことで獲得競争力強化、効率化などが望める。

業績は好調で、各種指標も良好で成長力と期待度高い。社名もなんとなく初値が伸びそうな名前をしている（注目度アップ）。

やや売出しが多くイグジット感があるが、公開価格が妥当な程度に落ち着いているため買いやすく感じ、初値はある程度プラスが見込めそうな雰囲気。

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

IPOでは相変わらず人気の高い労働市場関係。
こちらは大手企業に内製のクラウドデータベースを提供することで競争力とコスト削減が特徴。

3月IPOは下旬からスタートとなり、この銘柄が第一号。
注目度は多少高まりそうだが、翌日に大型IPOが控えて、さらに上場ラッシュで連続するので、
そこまで一発目は意識されなさそう。

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2025年3月度、単体予想EPSは34.08。
想定価格750円から計算される予想PERは約22.01倍。

業績の伸びを考えれば割安感のある価格設定だが、売出し豊富なため控えめになっていそう。
3桁想定価格で買い易さはあり。まずは4桁スタートなど分かりやすい目標をターゲットに出来る。

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約14.7億（想定価格ベースOA分含む）の中型IPO。
上場市場は東証グロース市場。主幹事はみずほ証券。

売出株式比率97.1%で公募は5万株のみ。出資元のVCからの売出が多いイグジットIPO。

上場後もVC保有株は100万株程度残り、ロックアップは1.5倍の解除要件があることから1.5倍の壁は意識されそう。

ストック・オプションの未行使残は67円～450円で、上場時参入は10万株弱。
枚数的にはそれほど意識しなくて良さそう。

中規模で想定価格の買いやすさから、初値目線では多少プラスで始まりそうな需給模様。
しかし、ロックアップ解除後の売り圧の多さなどを考えると上昇ムードにはなりにくそう。
3月IPOはこの銘柄の後に連続することから、盛り上がりに欠けると上場後に下げ続ける可能性も感じる。

 ４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

採用プラットフォームの提供、データベースを活用することで人材獲得の競争力とコスト低下を実現。
特に大企業での採用が広まっている模様。就労市場IPOは人気がありそうだが、上場会社もすでに複数あり新規性は感じづらい。

業績は伸びているものの上場時に目立った魅力を感じにくそう（社名は面白いが）。
こういう銘柄は3月の上場ラッシュで、上場後にやや埋もれて話題性に欠けるとしばらく買いが入りにくそうという印象強い。

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

初値視点ではとりあえずプラスになりやすいスペックと見て総合B級評価とする。
公開価格が750円とすると、ロックアップ解除要件価格の1.5倍は1,125円。
初値は4桁に乗せるかの1,000円付近になりやすそう。

翌日に大型IPOも控えており、さらに連続してIPOが続くため、
若干様子見姿勢にもなりやすいタイミングで、中途半端なプラス初値スタートだと、その後の動きは軟調になりやすいか？

2025年の3月IPOは上旬に一つも上場銘柄がないため、ここが第一号となる。
充電力を期待して初値堅調をイメージしたくなるが、3月後半にIPOがより過ぎているのがどうも気になるところ。

全体考察
総合得点は6点で、私のBBスタンスはB評価です