ケイ・ウノ(259A)のIPO新規上場情報

オーダーメイドジュエリーの製造販売。名古屋本店。社名のケイ・ウノは英語でK・unoでローマ字読みすると久野。

オリジナルオーダーメイドにすることでジュエリーに顧客その人だけの付加価値を付けるのが得意。加工の職人技にも強み。

ディズニーやサンリオといった企業とコラボ・する力もある（ライセンス商品）。

名証ネクスト上場で宝石小売業ということで、IPO初値視点では厳しそう。

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

名証ネクストに上場する宝飾品小売業でIPOとして注目度は低めか？
オーダーメイドが強みで、現代の唯一のものに価値があるという時代背景にはマッチ。

上場日は１０月初旬で隙間上場にはなるものの、
今年は１０月に上場予定のIPOが多く、隙間上場でも埋もれやすいか？
主幹事も岡三証券で不安感が残る。

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2024年9月度、連結予想EPSは183.46。
想定価格2,320円から計算される予想PERは約12.65倍。

売上を見ても業績が突出しているわけでもなく、成長期待に乏しい。
そういった中、目立った割安指標が見られないのはマイナスポイントか？

小売業なので配当も期待したいところで、無配状況なのが残念。

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約5.31億（想定価格ベースOA分含む）の小型IPO。
上場市場は名証ネクスト市場。主幹事は岡三証券。

公募売出はほぼ半々。売出元にVCが多く、VC勢は上場でイグジット模様。
オファリング・レシオは標準範囲。

上場後はロックアップの掛かりも良く、比較的追加売は少なく感じる株主構成。

ストック・オプションの未行使残は95,000株。行使期間は上場翌年以降。

需給面では上場後の売り圧は少なめも、半年後のロックアップ解除からはあるため、
中長期で応援しようにも応援しづらい。

上場時によっぽど買い得感がない限りは、公募人気も厳しそう。

地方市場上場というのも絡んで、やや厳し目の需給模様になりそう。

４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

残念ながらIPOでは不人気の小売業セクター。さらに宝飾品関係は上場銘柄は苦しい雰囲気もある。
特に小売業で利益も出ているのなら、積極的な株主還元策をアピールしないと投資意欲が湧きにくい。

オーダーメイドに強みを持っているのは魅力の一つで、今後はどんな分野でも既製品は安く大量消費。
とにかく唯一感のものは、自分好みで一生懸命考えたものが好まれる時代となると感じる。
ジュエリー業界も唯一品に価値を見出すスタイルが生き残りそう。

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

地味なIPOでベンチャーキャピタルのイグジットあり、
そして割安感の点でも大きく魅力がなければ様子見姿勢になりやすい。
閑散相場になりやすい地方市場で、さらに地味系となれば苦しい評価となる。

総合評価はD級評価とする。

ほぼ公募付近の決着が予想されるなら、無理して公募参加する必要はなさそう。
枚数自体が少ないのに、公募株にプレミア感が見えないという不思議な感覚。

上場後に投げ売りされて株価が極端に下がるようなら、そこが買いタイミングとしたい。
しかし売り時判断も難しい。成長期待で保有し続けるのも難しそうなのが残念なところ。

全体考察
総合得点は3点で、私のBBスタンスはD評価です