Aiロボティクス(247A)のIPO新規上場情報

想定仮条件（1,600円～1,670円）。SBI証券主幹事。

社名にAIとあるが、化学セクターで化粧品販売がメイン。AIはマーケティングにデータドリブン解析として使っている模様。

業績好調、化粧品販売の同業種と比較すると価格設定は妥当程度、現状の成長やマーケティングに特徴があることを考えれば評価できそうか？

ベンチャーキャピタルからの出資多く売り出し量多い。さらにロックアップが1.5倍で解除となり、多くの売り出し元は85%残しているので追加売り懸念も強そう。上場後の需給面では売り優勢スペック。

とは言え、著名人が既存株主に載っている点や勢いを感じることから人気が出て初値はどこまで？といったところ。上場予定日が過密スケジュールになってきているところも気になる。

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

社名はAiロボティクスだがセクターは「化学」。セクターは嘘つけない。
しかし、AIとかロボとか注目度を集めるのに十分。

4社同時上場の翌日、単独上場。
9月の最終上場となり日取り的には、最終アノマリーとなるか？
それともIPO不信で地合い悪い中、残り物みたいな感じになるか？

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2025年3月度、単体予想EPSは115.38。
想定価格1,635円（想定仮条件1,600円～1,670円）から計算される予想PERは約14.17倍。

業績は急成長しているが、D2C小売業や化粧品販売と見られると成長は止まりそうで不安。
とはいえ予想PER15倍程度は妥当な価格設定となっている。

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約24.7億（想定価格ベースOA分含む）の中型IPO。
上場市場は東証グロース市場。主幹事はSBI証券。

売出株式比率82.6%と売出し多い。オファリング・レシオは低め。

VCからの出資が多く、概ね上場時15％放出で残りも大量にある。
ロックアップは掛かっているものの「90日or1.5倍」なので上場後、売れる時に売り急ぐ雰囲気あり。

ストック・オプションも1円で約30万株が付与されており、このあたりは売り圧として換算したい。

吸収規模は中規模、上場後の売り圧も大きく、
IPOの地合いがイマイチの状態だと不安が残る需給模様。

４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

業績も良く、最近売れてきている化粧品ブランドということで、さらに人気が出てくるかも知れないが、
上場時天井の雰囲気も強い。上位株主に芸能人系・雑誌系などトレンドを生むのに強そうな面々。

投資をしない人には会社の受けが良くなるかも知れないが、個人投資家勢は冷静に判断する可能性も。
個人的には2018年上場のMTGあたりを連想した。初値はそこそこ伸びたものの今や5分の1程度になっている。
想定価格の値付けや規模感が違うので単純比較はできないが似た雰囲気を感じてしまう。

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

総合評価はC級評価とする。
それほど強気値付でないことから大きなリスクを掴むわけではないが、
少し不安な部分もあるので第一印象のBからCへと控えめに評価し直した。

9月の最終IPOが、主幹事SBI証券。4社同時上場の翌日となるので地合い（雰囲気）も大事になりそう。
早売りの多いSBI証券主幹事案件なので、公募で手に入れるなら目標株価ぐらい意識してトレードしたいところ。

公開価格が1,760円とすると、やはり2,000円のラインが意識されやすい。
良くて2,000円超え、状況が悪いと2,000円も超えられないのかという結果になりそう。

全体考察
総合得点は5点で、私のBBスタンスはC評価です