ドリーム・アーツ(4811)のIPO新規上場情報

IPOでは人気も高く初値も上昇しやすい企業向けクラウドソフトウェア導入、ソリューションなど。ここは自社開発でしかも大企業向けというのが特徴。

メインの「SmartDB」はノーコード開発などを取り込み多くの人が利用しやすいシステムにしているのが特徴か？

期数は30期手前ですでに若干老舗。売上は横ばいか緩やかな伸びということで急激な成長は難しいか？そのためかそれなりに買いやすい価格設定となっている。

既存株主にVCなど見当たらず、上場後の売り圧も控えめなスペックとなっている。初値上昇正統派といったところ。

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

IPOでは初値も上昇しやすく人気も高いクラウドソフトウェア関連。
他社アプリの導入コンサルではなく、自社開発、ノーコード開発などの機能を持つ。

上場日は10月下旬の連続上場の最終日。単独上場。
買い疲れ感はあるかもしれないが悪くない上場日。

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2023年12月度、単体予想EPSは77.48。
想定価格2,660円から計算される予想PERは約34.33倍。

期数はそろそろ30期という比較的社歴のある会社。
売上はこれからの成長の伸びを見込みそうだが不透明感はある。

期待感の強いこの手の類似企業に比べると、予想PERでは割安感を出している。
近いIPOで一番イメージが近いのは「ヤプリ」あたり。3桁PERを許容するような分野。

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約24.2億円（想定価格ベースOA分含む）の中型IPO。
上場市場は東証スタンダード市場。主幹事はみずほ証券。

売出株式比率72.2%と売り出しが多め。オファリングレシオは標準範囲。

既存株主にベンチャーキャピタルは見当たらない。
ロックアップも価格解除なし180日で掛けられており固め。

ストック・オプションの未行使残は355円183,000株だが行使期間も先。

上場後すぐにはこれといった売り圧がないのは好感。

中規模だが需給面は問題なし。初値一致水準が地合い次第で上下しそう。

４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

企業向けクラウドソフトウェア導入ソリューション業はIPOでも人気が高い。いわゆるSaaS関連。
ここはさらに自社開発・ノーコード開発などの特徴があり、ターゲットも大企業に絞っており実りがありそう。

そろそろ30期を迎える社歴も安心材料の一つ。
目論見書やホームページで見られる、やや抽象的なカタカナ語などは不明瞭な気もするが、
こういう一般的にはわからない言語を使うタイプのほうが期待感は上がるか？

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

IPOの地合いが良ければA評価となるスペックだが、地合いや上場時期を鑑みて総合B評価に抑える。
案外初値はB評価レベルに押さえつけられる可能性も。

SaaS関連も一時期のイケイケ評価をしがたい部分があるため、動意づくかが不透明。
そのため価格設定を見ても予想PERで3桁いかないなど控えめ設定にしているのが目立つ。

さすがに公募割れのような状況にはならないIPOなので、申込み自体は積極参加としたい。
1.5倍が4,000円近くになるので、初値4,000円をまずは目途に頑張って欲しい。

全体考察
総合得点は7点で、私のBBスタンスはB評価です