ＳＨＩＮＫＯ(7120)のIPO新規上場情報

スタンダード上場、卸売セクター、中規模とやや地味感の強さが目立つ。売出し比率、オファリングレシオも高め。

初値高騰しづらい要素が複数あるも安定的な業績と今後も安定的な仕事の需要は見込めそう。

3月の上場ラッシュでもスタート日に入ったことで初値プラススタートが見込めそうな銘柄。

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

2023年の3月上場ラッシュのスタートIPO。
単独上場となったが、翌日には3社同時上場など後にIPOがひしめいているのは気がかり。

東証スタンダード上場で業種も卸売業ということで、
注目度の点では割り引いて考えておきたい。

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2023年3月度、単体予想EPSは246.04。
想定価格2,060円から計算される予想PERは約8.37倍。

業績は売上・利益共に横ばいで、あまり成長性は感じない。
同業他社と比べると想定価格では割安感はあると判断できる。
仮条件も引き上げてきており、公開価格なら買い手が付きやすい状況か？

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約20.7億円（想定価格ベースOA分含む）の中型IPO。
上場市場は東証スタンダード市場。主幹事は大和証券。

売出株式比率90.8%と売出し多い。オファリング・レシオも高めの水準。
やや換金上場っぽさが伺える。

ベンチャーキャピタルからの出資は見当たらない。
ロックアップは180日で価格解除なしでしっかり。

ストック・オプションの未行使残は4万株、108円価格のみ。
枚数的には影響は軽微と見てよいか？

やや中規模で需給はそこそこといったところだが、3月上場ラッシュで最初の単独上場になったことはラッキー。
もし上場ラッシュ中に埋もれていたら公募割れまで意識となっていそう。
IPOというか割安で売出す、安定上場株のようなイメージ。

４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

パッとしないセクター卸売業。実態は医療機器系のSI業で上場会社にもすでにたくさんある事業。
今後も根強い需要がある分野で、比較的安定的な業績は続きそう。

予想配当70円で悪くなく、上場株としての一定の需要も見込めそう。
とにかく地味なので人気化するとは言いにくい。

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

3月上場ラッシュのスタートでやや目立つが、
それでもその後のIPOがたくさん出ることで、資金の流れを考えるとそこまでこちらにお金は流れにくそう。
インパクトに欠けるIPOで微妙の最終C評価とする。

しかし、割安感はあり3月末にすぐに配当も出そうなので一定の需要はある。
仮条件も強気となり下値不安も薄い。

初値は微増あたりが良いところか？その後も動きもあまり注目度が高くないことから
ジリジリとした値動きになるか？いかにもスタンダード上場らしさ（再編前なら東証2部らしさ）が出ている銘柄。

全体考察
総合得点は5点で、私のBBスタンスはC評価です