フルハシＥＰＯ(9221)のIPO新規上場情報

日程・概要
割当
業績・株主
スタンス・評価
読者予想

フルハシＥＰＯの概要

市場：東S (サービス業)

事業内容：木質系廃材のリサイクル処理、木質リサイクルチップの販売、建設副産物の処理受託、各種物流機器の製造販売

フルハシＥＰＯのIPO(新規上場)日程関連

仮条件決定日	2022/04/04 (月)
ＢＢ期間	開始： 2022/04/06 (水) ～終了： 2022/04/12 (火)
公募価格決定	2022/04/13 (水)
購入申込期間	開始： 2022/04/14 (木) ～終了： 2022/04/19 (火)
上場予定日	2022/04/21 (木)

フルハシＥＰＯのIPO(新規上場)基本情報

公募株式数	総計：530,000株（公募：400,000株 / 売出：130,000株）売出株式比率：24.5%
O.A.分	79,500株（O.A.=オーバーアロットメント）
発行済株数	4,880,000株（上場時、公募株数含む）
OR	12.5% （オファリング・レシオ、OA分含む計算）
想定価格	1,100円
仮条件価格	1,100～1,140円 (変動率：0.0% ～+3.6% やや強気 )
公募価格	1,140円（想定価格との差：+40円 / +3.6% ）
IPOの資金用途	バイオマテリアル事業における処理量増加を目的とした工場新設の設備投資資金。資源循環事業における処理量増加を目的とした生産設備の増設及び工場設備の移転・拡充の設備投資資金。

フルハシＥＰＯのIPO価格マトリックス（価格・吸収金額・時価総額）

	想定価格	公開価格	初値	現在値
株価	1,100円	1,140円 +40円	1,733円 +593円	835円分割 2倍 (-63円)
変化率		+3.6%	+52.0%	-3.6%
吸収金額	6.70億円	6.94億円 +0.24億円	10.5億円 +3.61億円
時価総額	53.6億円	55.6億円 +1.95億円	84.5億円 +28.9億円	98.3億円 +13.7億円

※左から右へ時系列的に並んでいます。増減比は左のカラム（行）に対するものです。

※吸収金額はOA（オーバーアロットメント）分を含んで計算しています。

日程・概要
割当
業績・株主
スタンス・評価
読者予想

フルハシＥＰＯの取り扱い証券会社と引受割合・シンジケート

主幹事証券

大和証券

幹事団と割当

証券会社名	割当数	割当(%)	抽選配分
大和証券	477,000株	90.00%	477枚
野村證券	15,900株	3.00%	14枚
三菱UFJモルガン・スタンレー証券	10,600株	2.00%	12枚
岡三証券（岡三オンライン）	10,600株	2.00%	11枚
SBI証券	5,300株	1.00%	24枚
松井証券	5,300株	1.00%	53枚
楽天証券	5,300株	1.00%	53枚
(その他： auカブコム証券岡三オンライン大和コネクト証券)

※抽選配分は過去の個人投資家への同一条件抽選状況をもとに、およその配分量を算出したものです。

企業データ

会社名	フルハシＥＰＯ
所在地	愛知県名古屋市中区金山一丁目14番18号
設立	1948年02月05日
従業員数	433人
監査法人	有限責任あずさ監査法人

フルハシＥＰＯの概況（直近の経営指標、業績予想）

⇒フルハシＥＰＯの目論見書（初回PDF）

・単独（単位・千or百万）

決算期	売上変化率	経常利益変化率	当期利益変化率	純資産総資産
2017/03 (単・70期)	5,424,134	698,937	70,353	1,055,793 6,186,405
2018/03 (単・71期)	5,650,620 4.2%	558,885 -20.0%	-36,169 -151.4%	866,238 6,587,357
2019/03 (単・72期)	5,663,078 0.2%	549,139 -1.7%	342,111 -1,045.9%	1,145,492 7,964,086
2020/03 (単・73期)	6,625,502 17.0%	577,923 5.2%	430,583 25.9%	1,391,829 8,337,591
2021/03 (単・74期)	6,965,638 5.1%	653,115 13.0%	426,322 -1.0%	1,648,717 8,244,161

・連結（単位・千or百万）

決算期	売上	経常利益	当期利益	純資産総資産
2020/03 (連・73期)	7,763,557	564,071	328,566	1,492,373 9,136,972
2021/03 (連・74期)	7,694,241 -0.9%	623,472 10.5%	411,031 25.1%	1,729,858 8,959,444
2022/03 (連・75期)	7,377,000 -4.1%	798,000 28.0%	565,000 37.5%	0 0

1株あたりに基づく指標

・単独

決算期	EPS	BPS	配当
2017/03(単・70期)	17.04	250.19	36
2018/03(単・71期)	-8.57	205.27	36
2019/03(単・72期)	80.13	256.55	40
2020/03(単・73期)	96.44	311.73	40
2021/03(単・74期)	95.48	369.26	40

・連結

決算期	EPS	BPS	配当
2020/03(連・73期)	73.59	334.24	--
2021/03(連・74期)	92.06	387.43	--
2022/03(連・75期)	126.61	472.78	--

予想PER	8.69倍 (2022/03連・参考EPS:126.61・想定価格1,100円ベース)
予想PBR	2.33倍 (2022/03連・参考BPS:472.78・想定価格1,100円ベース)
予想配当	40.00円(2022/03)

⇒フルハシＥＰＯの企業の概況・経営指標詳細

フルハシＥＰＯの上場前既存株主の状況（ロックアップ・ベンチャーキャピタル保有状況）

氏名	株数（株）	割合（%）	ロックアップ
山口直彦	1,203,112 (100,000:8.3%)	26.95	180日
有限会社ヤマグチ	940,000	21.05	180日
山口昭彦	661,856 (30,000:4.5%)	14.82	180日
フルハシＥＰＯ従業員持株会	308,238	6.90	180日
高取陽子	203,152	4.55	180日
山口郁子	171,000	3.83	180日
山口まどか	120,000	2.69	180日
岡田光男	97,000	2.17	180日
伊藤元光	87,160	1.95	180日
野口まさこ	79,800	1.79	180日
既存株主総計(46)	4,464,920	100	対象 4,334,920株カバー率 100.00%

※上位１０名までを表示。株数のカッコ内は売出放出数と割合。

※ベンチャーキャピタルの名称を青色で表示

VC推定保有(0) （内ロックアップ）	上場前：0株売出後：0株 0株(0.00%)

⇒フルハシＥＰＯの株式公開情報、株主の状況詳細など

⇒フルハシＥＰＯのロックアップ情報詳細

フルハシＥＰＯのストックオプション（新株予約権）の状況

ストックオプションの未行使残高はなし。

⇒フルハシＥＰＯのストックオプション情報詳細

日程・概要
割当
業績・株主
スタンス・評価
読者予想

フルハシＥＰＯの初値予想・評価・BBスタンス・初値結果関連

BB参加姿勢	評価： (C:微妙)
初値予想 (BB開始時)	1,260円（想定価格比: +160円/+14.5%）
直前予想 (上場前)	1,400円（公募比: +260円/+22.8%）
初値	1,733円（公募比: +593円/+52.0%）

※評価はＳ～Ｄまで、初値予想はＢＢ開始時と上場前直前に行っています。

・新規承認時の第一印象

(C:微妙)

本店愛知県の環境配慮事業。もともと木材ウッドチップなど木質系廃材活用を行っていた。
この系統の事業が本店愛知県は非常に多いイメージ。

業績は横ばいで安定的。割安感は妥当な価格設定レベル。

いまいち新規性もなく（バイオマス発電が新規）、地味な業態なため初値向きではなさそう。

昔だったら東証2部上場orスタンダード市場の地味系案件と評価されていて、下値の固いIPOと言われていたような内容。

SDGｓなどのテーマ性を売りにできるか？

・ブックビルディング姿勢に対するコメント

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

愛知県に本当に多いと感じる環境系事業。木質系廃材の系譜。
設立75期を迎えるオールド企業。IPOっぽさはないところ。

SDGｓなどで環境系にはテーマ性があるところで注目か？
上場日は名証上場銘柄と同時上場だが、このレベルのIPOが素直に初値プラスが継続して欲しい。

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2022年3月度、連結予想EPSは126.61円。
想定価格1,100円から計算される予想PERは約8.69倍。

セクターはサービス業で、環境系同業種と比べると割安感あり。
適正なIPOプレミアムディスカウントで登場と感じる。

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約6.7億円（想定価格ベースOA分含む）の小型IPO。
上場市場は東証スタンダード市場。主幹事は大和証券。

公募売出比は3:1程度で公募が多い。オファリングレシオは低めの標準範囲。

ベンチャーキャピタルからの出資は見当たらない。
ストックオプションの未行使残もなし。

需給面は特に問題なし。
程よい割安感も含めて、東証スタンダードへの上場なら10億以下レベルの吸収金額は十分熟せそう。

４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

業績は売上利益ともに超安定のオールド企業。ここにきて環境系はSDGｓなど後押し部分もあり期待したい。
オールド企業の上場？となるが、長年やってきた事業が花開いている印象で魅力あり。

長くなって複数の事業展開もしているが、いずれも環境意識（リサイクル）が強く企業理念に一貫性はある。
上場時に人気はしないと思うが、注目や人気よりも「実」をと取るならという感じ。

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

初値向きとは言いづらいIPOも、地合いが普通なら初値でも多少はプラスが見込めるIPO。
吸収規模も大きくなく、オールド企業ながらこれから環境保全系企業はSDGｓなどで活躍の場がありそう。
短期視線ではなくて長期目線で考えたいところ。

BBスタンスは初値売りでの利益を考えるとC評価。
地合いが良ければ初値売りでも利益が出て欲しいところ。

廃プラ法などで政策テーマ性も高い分野。連想的にこういったリサイクル系の企業への期待が高まる可能性も。
無駄に使わないという姿勢も大切だが、効率的に使う、再利用するという産業の活性化も必要。

全体考察
総合得点は5点で、私のBBスタンスはC評価です