守谷輸送機工業(6226)のIPO新規上場情報

東証2部上場の老舗地味系案件。機械セクター（エレベーター製造・保守など）
もともとこの手のIPOは初値は望みにくいが、現状の地合いを考慮すると割安感を出しても買い手がつきにくい状況。

公募売出も半々で、上場で手にした現金を古くなった設備のリニューアルに充てられると見れば公募または上場初値で買い手はさらにつきにくい。

上場後しばらくして極端に安ければ買ってもいいのではレベル。初値は公募付近が妥当だろう。

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

東証2部上場、機械セクターの地味系案件。
創業75年を迎える社歴でオールド感強い。

漢字社名といい、IPO資金使途が老朽化施設メンテなど、
かなり注目度としては低いと見て良さそう。

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2022年3月度、単体予想EPSは81.57円。
想定価格770円から計算される予想PERは約9.44倍。

業績は横ばいで、今後も同様の進捗となりそう。
同業他社と比べるとディスカウント性は見られる。
想定価格で十分ディスカウントあるとして、仮条件も引き下げてこなかった。

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約37.7億円（想定価格ベースOA分含む）の中型IPO。
上場市場は東証2部市場。主幹事はSMBC日興証券。

公募売出比率は半々。オファリングレシオは標準範囲。

ベンチャーキャピタルなどからの出資は見当たらない。
社名にもなっている守谷一族の保有が多い。また銀行や生命保険の保有も。

ストックオプションの未行使残は267円、38.5万株。行使期間は翌年2023年3月以降。

IPOの地合いが悪い中、注目度が低い銘柄に吸収規模30～40億程度の買いが入るか疑問。
上場時は一旦需給が悪く、下げそうな気がする。むしろ下げたときが買い時か？

４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

エレベーターの製造保守系の会社は、上場会社でもいくつかありこの会社に限定して魅力のある部分を見つけるのは難しい。
利用したことがある人であれば「ここのエレベーターは良い」なんて感じることも出来るが・・・。

IPO視点で見ると新規性に薄いことから、魅力に欠けるという答えになる。

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

非常に固い事業の東証2部・機械セクターのIPO。
初値視点では期待薄だが、上場後の中長期視点では安定した動きを見せそう。

公募妙味には欠けそうで、初値ではIPOの地合い次第で公募割れまで見ておきたい。
良くても公開価格付近でリターンが見込みにくいとなれば、敢えて参加しなくてもという判断になりそう。

初値様子見で、極端に短期需給悪化で株価が不当に割安になれば買いたいぐらいの姿勢でよいか？

全体考察
総合得点は4点で、私のBBスタンスはC評価です