オキサイド(6521)のIPO新規上場情報

光学分野での高度な技術を強みに光学技術を必要とする様々な分野と業務提携。M&Aも加速して成長しているのが強み。

他の既上場光学部品メーカーと比較すると割高感は出てくるかもしれないが、技術力の高さで注目されそう。

山梨県本店の企業がニッチな分野でグローバルに戦っていくのは日本人好みか？

行使価格1,100円と格安ではないが、約86万株のストックオプションは上場後の売り圧力としてかなり感じられるので注意。そこそこの高値圏では売り圧強そう。

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

光学分野の技術が強み。QDレーザが好調なことから技術に強みがある企業は注目度が高まっていそう。

またスケジュール面でも4月最初の単独上場と恵まれたところはある。

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2022年2月度、単体予想EPSは79.34円。
想定価格2,480円から計算される予想PERは約31.26倍。

価格面だけ見ると野村證券主幹事お得意の割高感があるが、
成長期待の銘柄なので、これでも十分買えるという層が多い様相になりそう。

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約30.8億円（想定価格ベースOA分含む）の中型IPO。
上場市場は東証マザーズ市場。主幹事は野村證券。

公募売出比率は公募が売出しの2倍以上で多い。オファリングレシオは標準範囲。

ベンチャーキャピタルからの出資があり一部は1.5倍でロックアップ解除となる。
その他は概ね90日のロックアップが掛かっており、それほど売り圧力は感じない株主構成。

ストック・オプションの未行使残の方が上場時行使可能が864,000株と量がかなり多い。
行使価格は1,100円なのでべらぼうに安いわけではないが、さすが技術系として上場時の恩恵を受けてよいのではないか？
上場後組とするとこのストック・オプションの売り圧力がやはり大きいものとして感じられる。

現在の地合いが続くことを前提にすれば、30億程度の注目IPOなら十分熟しそう。
ロックアップ解除価格1.5倍程度では需給はまだ買い十分になりそうな気配。

４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

「グローバルニッチトップ100選」に選定されている企業でM&Aや大手との業務提携がたくさん。
技術力は誰もが認めるところとなっており、日本企業としても魅力が高い。

地方本店企業だがマザーズ上場でこれから伸びる可能性を大いに期待したくなる企業でもある。
IPO時点では投資対象としてまだまだ魅力があるのではないか？

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

QDレーザーの躍進もあり技術ベンチャーというか特異な技術や特徴を持っているIPOは強い。
オキサイドも「グローバルニッチトップ」とまさにそういう視点のドンピシャ銘柄。
IPOでも期待感から買いが集まる可能性が高いと見る。

スケジュール面でも4月頭の単独上場と恵まれ、自然と注目度が集まって
期待以上の初値となる可能性が高まっていると感じる。

一見すると山梨県本店で電気機器セクターなど地味感が出てしまうIPOではあるが、
こっそり注目している人が多い銘柄ではないかと見る。

第一印象では吸収規模なども含めてB評価としたが、BB前時点で総合評価を少し上げてA評価に変更。
ストック・オプションの量は気になるけど、あまり上場時のセカンダリー勢には気にされないか？

全体考察
総合得点は8点で、私のBBスタンスはA評価です