ＪＴＯＷＥＲ(4485)のIPO新規上場情報

吸収金額100億規模のマザーズ大型IPO。上場時期が大型重なりやや需給面で不安。
通信インフラで５G関連とテーマ性あり。

売上伸びるも連続赤字状況。成長性に期待する銘柄。

ベンチャーキャピタルからの出資豊富。上場時に半数売出しが多く、残りは90日か1.5倍で解除となる。
またストックオプションも連発。こちらも気になる点になりそう。

事業に投資したい面白みはあるが、このところこういった成長性に期待するIPOが初値不調に終わりやすいだけに判断に困るところ。

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

上場ラッシュにおける大型マザーズ銘柄。通信インフラベンチャーで注目度は高い。
ただ、どこまで評価されるかは判断が難しいところ。大口の判断次第か？

フリーの翌日上場で3社同時上場。資金分散の煽りを一番受けやすそうなスケジュール。

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2020年3月度、連結予想EPSは-16.77円。
想定価格1,550円から計算される予想PERは約-92.43倍。

翌期も赤字予想だが、売上の成長力は凄く黒字化は見込める。
PERなどは参考にならない企業。設備投資が嵩むビジネスで現状の利益よりも成長力を見たい。
なお、仮条件は若干上振れとなっている。こちらは控えめにして欲しかった。

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約105億円（想定価格ベースOA分含む）の大型IPO。
上場市場は東証マザーズ。主幹事はSMBC日興証券。

公募売出比はほぼ半々。オファリングレシオはやや高めの水準。
設備投資のリスクを、上場後の株主にも負ってもらうリスク・リターン事情。

ベンチャーキャピタルの保有も豊富で半分売出というところが多い。
今までのリスクを負った部分の半分は利確したい思惑が見える。

ストックオプションも連発しており12～1,924円までとバラエティ豊か。行使もパラパラとされそう。

上場スケジュールと吸収規模、さらにIPO話題性の差を考えるとやや厳し目の需給状況と感じる。

４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

通信インフラでメイン顧客は通信キャリア。楽天が第4極として入り５G関連としても今後とも仕事は多そう。
一方、今までの業績を見ても感じるが設備投資先行型企業のためリスクを追う必要がある。
上場でそのリスクを新規株主に移転するような形になっているため理解出来ないと参加しにくい。

ややゆったりとした長い視点での投資と考えたい。IPO価格が安いか高いか判断しづらい。

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

IPO初値視点で見ると、厳しいと感じる銘柄。
投資先としてみれば、今後成長の可能性を期待してリスクを負って未来のリターンを得るような銘柄。
IPOばかり追い続ける短期筋にはこういった銘柄には興味ないかもしれない。
もろもろ考えると上場ラッシュ中でもあるし、初値は期待しないほうが良さそう。

枚数多く、当選と微益期待で参加して、需給崩れで公募割れスタートなら、買い増しして長く持てる度量が参加に必要。
IPOが重なるため、他の銘柄に注力したいならパスしても良い銘柄。
長期保有前提で、初値微プラスでラッキーが味わえるかもしれない微妙銘柄。

全体考察
総合得点は5点で、私のBBスタンスはC評価です