キャンディル(1446)のIPO新規上場情報

IPOでは不人気の不動産セクターも企業向けビジネス・リペア事業で特徴あり。
特に建設系は今後は新築よりも補修系の方が注目度が上がりそう。

業績の伸びもマザーズらしさあり。ただしその分、やや見込まれた想定価格。

7月に上場することで、結局は需給面で良好になり初値が上がりそう。

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

主に修繕（リペアサービス）に注力している建設業。
IPO的には不動産関係は不人気な方になるが、上場時期が良いところに入った。

地合い次第だが、7月のIPOが6月ほど被っていないので初値的には良くなりそう。

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2018年9月度、連結予想EPSは31.96円。
想定価格1,160円から計算される予想PERは約36.3倍。

建設セクターでの比較ではやや高い値付けで割安感はない。
ただし、現在の成長力や、リペアに特化でサービス業に近いと考えると妥当設定あたりかもしれない。

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約15.3億円（想定価格ベースOA分含む）の中型IPO。
上場市場は東証マザーズ。主幹事は野村證券。

公募売出比は売出がやや多めの売出株式比率82.6%。オファリングレシオは標準程度。

筆頭株主はベンチャーキャピタル。売り出し元もベンチャーキャピタルからだが、まだ多くの株数を残す。
ロックアップは90日と解除要件がないため、上場後すぐの売り要因にはならないが、
潜在的な売り要因があることは意識されそう。

ストックオプションの未行使残も35万株程度、560円で行使可能な状態になる。

10億を超える吸収規模に大株主が先々売ってきそうな印象もあり、需給が良いとは言えない。
ただし、7月の単独上場でIPO人気、マザーズ上場となればひどい結果になるとは考えにくい。

４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

建設業の中でもリペア事業は今後の需要も高く評価したい内容。
社名も堅苦しさを感じさせず不動産系らしからぬ人気が出る可能性もある。

産業の需要的にはまだまだ成長の余地を感じる気がする。

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

一つ一つの項目で追っていくとマイナスポイントが見えてくるが、
総合的に見れば、今のIPO人気の中では貰えるなら欲しい銘柄になりそう。

野村證券主幹事というのもあり、あまり広く配られない印象から初値は売りが少なく、
やや吊り上がったスタートも考えられる。

とはいえ、当方の見立てでは「青文字」の初値が上がらない要素が多いため、
ちょっと控えめの初値予想と考えている。

BBスタンス的にはそれでもB評価で、積極的に公募取得を狙いたいところ。

全体考察
総合得点は7点で、私のBBスタンスはB評価です