プロパティデータバンク(4389)のIPO新規上場情報

不動産特化だがクラウドサービス提供でIPOでは人気分野。
マザーズ小型にもなるので人気化から初値は上がりそう。

業績は急成長と言うほどでもない。その点で割高な想定価格にならない為、逆に買いやすいかも知れない。

筆頭株主は清水建設（1803）。

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

大手建設会社から生まれた不動産クラウドサービスベンチャー。
不動産に特化しているが、企業向けクラウドサービスということでIPOでは人気が出そう。

上場日的にはマザーズ４社同時上場で資金分散の可能性も。

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2019年3月度、単体予想EPSは88.82円。
想定価格1,660円から計算される予想PERは約18.69倍。

業績の伸びに成長は見られなく、妥当な価格設定か？
あまりクラウドシステム提供会社と比較しないほうが良いかも知れない。
比較すると格安な印象あり。

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約7.21億円（想定価格ベースOA分含む）の小型IPO。
上場市場は東証マザーズ。主幹事は三菱UFJモルガン・スタンレー証券。

売出株式比率44.4%と公募が多い、資金使途はソフトウェアの開発資金で前向き。

大株主は親元・清水建設で、ベンチャーキャピタルからの出資もある。
V.C.へのロックアップの掛け方が半数になっているなど、やや甘さが見えてとりあえず売り圧力にはなりそう。
ストックオプションの未行使残は価格は安いが数量は少ないので気にならない。

気になるのはマザーズ同時4社上場で直近の業績から先高感を見込む投資が少ない可能性。
ただし、マザーズ小型の上場には変わりなく圧倒的買い気配では始まりそう。
ロックアップ明けのベンチャーキャピタルの売りとの勝負になるか？

４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

企業向けクラウドシステムはIPOでは人気業種。不動産特化型は特殊感があり魅力あり。
安定的な業績だが、今後上場してシステムが広まる可能性を考えれば成長性にも魅力。

4社同時上場で案外安い初値になれば、中長期のセカンダリーを考える投資家も多そう。

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

金融資産や顧客管理のクラウドシステムは多いが、不動産に特化したものは珍しい。
そういう意味でIPO向きの新規性のある企業の上場という印象。

気になるのが現状の売上の伸びがない点だが、あまり過去を見ててはIPOは投資できない。
しっかりとした黒字経営を続けている方を評価したい。

マザーズ4社同時上場となるがいずれも人気が出そうで、
やや分散傾向で初値が安くなるならセカンダリーでも狙っていきたいところか？
初日の上限気配あたりの初値（2.3倍）あたりを予想。

全体考察
総合得点は8点で、私のBBスタンスはA評価です