ラクスル(4384)のIPO新規上場情報

東証マザーズ上場200億弱の吸収金額で大きい。
共同主幹事体制で配分するも売り出し量多く苦戦するか？

5月の隙間時期に上場でなんとかなるかの判断。
売上げは急伸しているものの、連続赤字状態。成長性も今後はやや疑問ありの一旦売り抜けIPO。

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

GW明け、さらに1ヶ月程度間の空いた5月唯一の上場銘柄。
スケジュール的には注目度も高まり、資金も集まりやすい環境。

もともと上場観測があった銘柄でもあり注目度は高い。

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2018年7月度、単体予想EPSは0.31円。
想定価格1,400円から計算される予想PERは約4,500倍。

ようやく黒字反転という段階なのでPERでは割安性は計れない。
売上げが順調に倍増しているが、上場と同時に成長止まりが怖いところ。

もう少し値付けは安くお願いして欲しかったところか？

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約176億円（想定価格ベースOA分含む）の大型IPO、
上場市場は東証マザーズ、主幹事は大和証券・三菱UFJモルガン・スタンレー証券の共同主幹事。

売出比率77.2％と高く、オファリングレシオも45.8％と高め。

上位株主にはベンチャーキャピタルの名が散見、売出も大量にあるがいくらか保有株も残る。
ロックアップはきつめに180日と掛かっているため、上場後のすぐの売りは少なめか？
ただし、いつでも先々の売り圧力がある時点で警戒感が強くなりそう。

ストック・オプションの未行使残は割合的にはそれほど多くはない。
価格は313円がメインで、妥当な範囲内という印象。

V.C.の出資が多い企業で、上場が一旦のゴールになっている印象。

このところ同系の売出の多いIPOは初値公募割れ銘柄が多く、需給面では心配なところ。

４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

ビジネス向けサービス業で、業態としては悪くないところ。
売上げも順調に伸びていて評価したいが、ちょうど成長鈍化が見え隠れする部分での上場でタイミングが悪い。
上場できなくなる前に滑り込み上場を目指した雰囲気もあり、それならもう少し割安感演出が欲しい。

もう少し未来の成長を感じる新ビジネス的なものが見えたら魅力を感じるのだが・・・。

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

もともとの上場期待と、上場タイミングの良さでなんとか初値プラスの可能性があるかもというレベルのIPO。
近頃人気IPOは手に入らないので、こういった銘柄の判断では攻める人と控える人は分かれそう。
他のIPOが手に入っている人は無理に攻める必要はなさそう。

6月に注目の大型IPOメルカリが発表され、同じ共同主幹事。
ラスクルで残念でもメルカリでお詫びIPOみたいなことは考えてないと思うが、
結果的にはそういったスケジュールにもなっており、上場期間が空いて参加したい気持ちはわかるが様子見模様。

直近IPOが初値から下げて戻ってきていないところも評価を下げる理由の一つ。
特にQBネットあたりが返ってきていないと同じ轍は踏むまいと感じる人も多そう。

全体考察
総合得点は4点で、私のBBスタンスはC評価です