キュービーネットホールディングス(6571)のIPO新規上場情報

1000円カットQBハウス。
ベンチャーキャピタルによる売出IPO。吸収規模250億超えも東証1部上場では規模小さい。
知名度注目度高いが、今度の成長見込みがどうかが判断の焦点。

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

上場期待されていた銘柄だが、フタを開けるとやはり売り出しオンリーの出口案件。
それでも業種の話題性で買えるかどうか？のIPOとなりそう。

上場名目としては、今後の海外展開による拡大路線を目指すというもの。

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2018年6月度、連結予想EPSは91.67円。
想定価格2,250円から計算される予想PERは約24.54倍。

美容業界のPERと比較すると、標準的な価格設定だが、
売り出しIPOならもう一声、割安感も欲しかったのも事実。
ただ、東証1部上場要件を満たすことを考えれば、テクニカル的にこの価格あたりにしたいところか？

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約253億円（想定価格ベースOA分含む）と大型IPO、
上場市場は東証1部or2部市場（1部の可能性高い）、主幹事は大和証券と三菱UFJモルガン・スタンレー証券の共同主幹事。
大型案件でこの2社の共同主幹事は多く、ある程度成功例も多い。

インテグラルによる売り出しIPOで公募はなし。

売り出し後もインテグラル系の保有株は残るが180日のロックアップとロックアップはきつ目。
ストックオプションの未行使残も520円価格と気にはなるが、この程度は仕方のないところか？

公募売出比は約半々。オファリングレシオも標準範囲。

東証1部上場を前提とすると、まだまだ時価総額的に小さいとみられるか？
全数売出は残念だが、それほど巨額IPOというイメージはない。

４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

やや国内では店舗数に飽和状態な印象もあるが、それでも繁盛している雰囲気もある。
業績の伸びも悪くなく、1000円カットで理容業界に衝撃を与えたのは事実。

株主優待も導入しやすそうで、期待する声もあり、それなりにまだ魅力を感じている人も多く感じる。

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

IPOとして見た目イグジット案件で、厳しさが目立つが、
業績はしっかりした印象もあるし、東証1部上場なら時価総額が小さめで、
海外展開や、介護系へ向けたカット提供などまだ成長見込みの部分はあると感じる。

初値売りスタイルの人には1枚あたり1～2万プラスになれば御の字のIPO。
差し当たって業績が悪いわけでなく、店舗の状況を素直に見ても衰退感はそれ程見られない。
長期的に配当や優待でカットを利用しつつ、楽しむという層も増えそう。

個人的にはこういった業界や産業構造に変化を与えている企業はそれなりに強いと思っている。

全体考察
総合得点は5点で、私のBBスタンスはC評価です