ミダック(6564)のIPO新規上場情報

名証2部への上場は2016年以来の1年ぶり。
産廃処理、環境系銘柄は多少IPOでは人気が高い。
過密スケジュールで地方市場5億程度の吸収金額が初値にどう影響するか？

業績推移は直近で利益が伸びており、数値的には格安設定。公募使途を設備投資（修繕費）に使うことで利益をカバーする予定？

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

環境・還元系、リサイクル分野のIPOは人気傾向。
ただし名証2部上場がどうなるか？過去の結果では名証2部は意外にも戦績は良い。

12月上場ラッシュの終盤となるが、単独上場付近は微妙銘柄も多いので比較で上昇。

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2018年3月度の連結予想EPSは106.75円。
想定価格1,250円から計算される予想PERは約11.71倍。

同業種比較の視点では、ややディスカウントされた価格設定。

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約4.77億円（想定価格ベースOA分含む）の小型IPO、
上場市場は名証2部。主幹事は岡三証券。

名証2部を考慮すれば5億規模の吸収金額は小さくはない。

売出比率45.27%で公募売出半々と言ったところ。
ベンチャーキャピタルからの出資もあるが、割合が大きくはないロックアップもあり
ストック・オプションの未行使残は720円で16,500株。こちらも規模は小さい。

地方市場で5億規模がどうかだが、今の地合いなら上場ラッシュ後でも全然大丈夫な印象。
単独上場や付近のIPOなどとの比較を見ても過密スケジュールの中では良い枠に入った。

４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

環境系でテーマ性は高い。ただ、新しい技術の魅力という点では評価が難しいところ。
公募の資金使途はメンテナンス（修繕費）に使われる。

この分野は基本的に費用対効果的なものだけの印象で、上場で資金集め費用面での補いに使われそう。
個人的には産廃処理系など、しっかりとした還元ルートを作って欲しい。
ゴミの違法収集などの改善などにもこういった企業の活躍で世の中が変わればという社会的テーマもある。

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

名証2部単独上場、上場過密スケジュール終盤ながらBBスタンスは若干強気で行きたい。
最近はマザーズ（上場市場）にこだわらず初値の状況がいい流れも鑑みたい。

懸念点としては売上げがそこそこの伸びなのに、業種的には不可思議に利益が伸びている点で、
コスト面の削減が響いてこないか気になる。公募資金をメンテナンスに使うとのことだが、
上場後に急激にコスト高で、利益が出ないなんてことにならなければいいが・・・。

なお、最近「ESG投資」ということで環境配慮や社会性を評価して年金運用するなどテーマ性があり、
そういう部分で注目が出てくる可能性もある。

全体考察
総合得点は6点で、私のBBスタンスはB評価です