シルバーライフ(9262)のIPO新規上場情報

業績好調の配食サービスフランチャイズ。
注目業種とも言い難いのでA評価一歩手前のBあたりの評価なイメージのIPO。
吸収金額10億超えでも、取得困難なIPO市場の動向でどうなるか？

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

配食サービスビジネスは既に上場企業もいくつかあり、
目新しさは特になく注目度としては中程度か？

みずほ証券がお得意の小売セクターIPOのイメージ。

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2018年7月度の単体予想EPSは160.91円。
想定価格2,400円から計算される予想PERは約14.92倍。

業績は伸びており、同業種比較でも価格設定は妥当。
仮条件では若干の上振れがあるが、IPOでは十分買える価格帯。

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約17.9億円（想定価格ベースOA分含む）の中規模IPO、
上場市場は東証マザーズ市場。主幹事はみずほ証券。

公募売出総数6500枚と枚数はそれなりに枚数がある、オファリングレシオも30％と普通。

既存株主にベンチャーキャピタルの名は見られない、
近江屋は社長の資金管理会社の模様で、実質社長が殆どの株を占めている。
社長はビジネス本も出しており、経営感覚には強そう。

ストック・オプションの未行使残は上場後すぐ行使可能な株数は3万程度で、価格は165円。
その後、段階的に行使可能になるが価格も高くなり通常の範囲内に見える。

社長がビジネスと言うか会社を大きくしていくのに意欲的に見えるため、
すぐに株を手放すとは考えづらく、上場後の売り玉は少ない印象。

需給面は問題ないと見る。

４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

高齢者ビジネスということで需要の高まりは想像できる分野。
ただ、配食ビジネスは結構競合もあり、高齢者向けの宅食も複数の全国サービスがすでにある。

恐らくフランチャイズ化による、ボリュームメリットを活かした経費削減がメインとなりそうだが、
撤退している会社も見られる中、それだけで先々も伸びるのか分からないところ。

しかし企業というのは「志」だとは思うので、そういった部分では応援したくなる魅力はある。

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

高齢者をターゲットにした需要のあるサービスに特化し、
さらに業績も伸びていて、社長の敏腕振りが出ているところでの上場。
イケイケ感があるのはIPOでは好感。

配食サービスはそれほど新鮮味を感じないところがデメリットか？
もう少しWASHハウスのようなコインランドリーだけどITとかビッグデータと言ってしまうような
よく分からんけど変わったことやっているな的な部分も欲しかったか？

とは言え、IPO的には十分魅力ある企業と感じるので、最終BBスタンスはA評価とします。

全体考察
総合得点は8点で、私のBBスタンスはA評価です